子ども向けプログラミング教育事業を展開するCA Tech Kidsは、Microsoftが提供する生成AIサービス「Microsoft Copilot」を活用したPython講座を、8月20日に都立南多摩中等教育学校(東京都八王子市)にて実施する。同講座の視察について、教育関係者を対象として受け付けている。

同講座は4年生(高校1年生)が対象で、プログラミング学習環境としてMicrosoft Copilotを用いてPythonのコードを作成し、「Minecraft Education」を実行環境として活用する。Minecraft Educationには教育版Minecraft特有の機能として「エージェント」と呼ばれるロボットが搭載されており、Pythonなどのプログラムによって制御することができる。講座内では、複数の課題を提示し、それぞれの課題に即した動作をエージェントに実行させるためのプログラム開発に取り組む。

同講座は、「Pythonの基本的な構文および活用方法を習得すること」を目的としている。2022年度より高等学校において「情報Ⅰ」が必修科目となり、2024年度からは大学入学共通テストにも同科目が導入されたことを受け、Pythonをはじめとするプログラミング言語の学習は教育現場において重要性を一層高めている。同講座では、生徒の関心が高いMinecraftを学習環境として活用することにより、プログラミングに対する心理的なハードルを下げ、楽しみながら学習できる。そのため、文系・理系を問わず多くの生徒が、自然にPythonの基本を習得できる。
さらに、同講座は「テキスト生成AIを活用した学習手法を習得すること」を第2の目的としている。近年の生成AI技術の急速な進展により、今後は多くの業務や学習活動、創造的な取り組みにおいて、日常的に生成AIが活用されることが見込まれている。生成AIを効果的に活用する能力は、「新たな基礎教養」とも位置づけられ、これからの時代において不可欠なスキルとなる。学校教育の現場においても、「総合的な探究の時間」での情報収集や資料作成の効率化など、さまざまな教科・場面において活用が期待されている。一方で、生成された情報の信頼性や、その活用の是非については慎重な検討が求められる側面もある。同講座では、Microsoft Copilotが生成したプログラムが正しく機能する場面や期待通りに動作しない場面、または生成AIではなく自らプログラムを構築したほうが効率的かつ適切な場面などを体験的に学ぶ。これにより、生成AIを活用する上での実践的な判断力を養うことが可能となる。
開催日時は8月20日の9時から15時で、東京都立南多摩中等教育学校にて行われる。視察への参加は、専用フォームからの事前申込が必要。申込締切は8月13日で、定員に達し次第、早期に受付を終了する場合がある。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア