早稲田大学は、東京女子大学と学術交流協定を2023年3月に締結した。その後、早稲田大学データ科学センターと東京女子大学AI・データサイエンス教育研究センターの間で、2023年12月に締結した業務委託契約に基づき、2024年度秋学期よりデータ科学教育プログラムの提供を開始している。

これは、早稲田大学で全学生向けに提供し、蓄積してきたデータ科学教育のノウハウやフルオンデマンドの教育コンテンツ「Learning Assistant」(以下、LA)による学習サポートを含めたデータ科学教育プログラムを、早稲田大学から東京女子大学に提供するもの。東京女子大学では「早稲田大学連携科目」を設置し、東京女子大学の学生向けにデータ科学の「理論」「スキル」「データ科学を専門に結びつける能力」を身につけるカリキュラムを展開している。
同科目を履修し、所定の基準を満たした東京女子大学の学生に対しては、東京女子大学の単位修得に加え、早稲田大学より「早稲田大学データ科学オープン認定制度」に基づく認定証明書が発行される。
プログラムの提供内容は次のとおり。
1.早稲田大学データ科学教育プログラムのうち8科目分の教育コンテンツ
- 科目数:2024年度2科目、2025年度5科目(実績)、2026年度以降8科目(想定)
- 履修者数:2024年度198名(実績)、2025年度350名程度、2026年度以降500名程度(想定)

2.早稲田大学が構築したLearning Management System(LMS)である「Waseda Moodle for Recurrent Education」(以下、W-MoRE)
3.早稲田大学のデータ科学LAによる学習サポート
4.早稲田大学データ科学オープン認定制度
- 認定者数:2024年度68名(リテラシー級(ノンディグリー))(実績)

提供されるプログラムの特徴は次のとおり。
早稲田大学の専任教員が開発した独自のデータ科学教育コンテンツ
「統計学」「機械学習」「人工知能」といった従来の科目構成ではなく、データ科学を「データを用いた科学的な意思決定のための科学」として再定義し、さまざまな分析手法を捉え直し、分類・整理した独自の教育コンテンツとなっている。フルオンデマンド科目として、シラバスから講義動画、スライド、練習問題、小テストなどすべての教育コンテンツを複数担当教員によるプロジェクト形式で作成することで、担当教員による内容やレベルの偏りをなくし、カリキュラム全体で整合性を持たせるように開発している。
データ科学の学びを促進するためのLMSやデータ科学LAによる学習サポート
早稲田大学が構築したW-MoREを活用して教育コンテンツを提供することで、東京女子大学の学生も時間・場所・デバイスの制約を受けずに、自身のペースで学習を進めることができる。東京女子大学の担当教員による対面での履修相談に加え、オフィスアワー(週2日・3時間/日)を活用し、バーチャルオフィスシステム上で早稲田大学のデータ科学LAの学習サポートを受けることができる。
データ科学に関する能力を保証する「早稲田大学データ科学オープン認定制度」
「早稲田大学連携科目」の履修により、所定のデータ科学に関する知識・スキルの基準を満たした学生は、東京女子大学の単位修得に加え、早稲田大学が運営する「早稲田大学データ科学オープン認定制度」に基づく認定を受けることができる。認定取得者には認定証明書を発行し、就職活動などの将来のキャリア形成に活用することができる。
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