AKAは、世田谷区立太子堂中学校とともに、同社が提供している人工知能エンジンを用いた英語学習ソリューション「Musio ESAT-J 通信教育」の実用性の検証と改善に向けた実証実験を実施したことを、12月10日に発表した。
東京都は2022年から英語スピーキングテスト「ESAT-J(イーサットジェイ)」を導入した。公立校に通う中学生を対象に行われており、授業で学んだ英語で「どのくらい話せるようになったか」を測るためのスピーキングテストとなる。このテストは都立高校受験時にもスコアが適用されている重要なテストとして位置づけられている。また、自分のスコアを早くから把握し、計画的に学習を進めていけるよう2024年からは都内中学校1年生、2年生を対象としたテスト「ESAT-J YEAR 1」「ESAT-J YEAR 2」も開始された。
一方で、具体的な対策が確立できていない学校も多く、「ESAT-J」に特化した学習を行えずに本試験を迎える生徒が多いのが現状となっている。そのような状況の中、同社は、長年の英語学習コンテンツの提供を通して得たノウハウやデータをもとに「ESAT-J」の出題傾向を反映したスピーキングテスト対策アプリ「Musio ESAT-J通信教育」を開発した。
「Musio ESAT-J通信教育」ではAIを用い、効率的な「ESAT-J」対策学習を実現する。
模擬テスト
「ESAT-J」の出題形式に沿った模擬テストを受けられる。「ESAT-J YEAR 1」「ESAT-J YEAR 2」の問題形式にも対応しているため、自身の学年やレベルに合わせて問題を選択できる。
AIによる採点・分析
学習者の回答をAIが自動で採点・分析する。AIによる細かなフィードバックが提供されるため、学習者本人が自身の苦手・得意な点を客観的に把握できる。
パート別演習
苦手な分野の対策をより効率よく進められるよう、パートごとに問題を解けるパート別演習の機能を搭載している。自身の苦手なパートを徹底的につぶすことで全体的なスコアアップを実現する。
同社は「Musio ESAT-J通信教育」の学習コンテンツの学習効果を検証するとともに、その結果を用いてよりよいソリューションへと改善するため、世田谷区立太子堂中学校と実証実験を実施した。対象は3学年で、先日行われた「ESAT-J」の本試験に向けて利用され、より実践的な演習機会を提供した。
今回の実証実験は、一定期間「Musio ESAT-J通信教育」を利用した学生が模擬テストを受けることで、学習、記憶の定着にどれだけ効果があるのかを具体的な数値で測定・分析している。実証実験で得た結果は英語学習者、英語教育者によりよいソリューションを提供できるよう有意義に活用し、アプリの改善・改良に役立てていく。
実証実験の期間中は、生徒一人ひとりがアプリで自分のレベルにあった学習を行うことで英語力の向上が期待できる。また「Musio ESAT-J」では模擬テスト以外にも充実したコンテンツをそろえており、「ESAT-J」対策のみならず日常的なスピーキング練習としても活用できる。
これまで世田谷区立太子堂中学校を含めた7校と順次実証実験を開始している。参加学校(一部)は以下の通り。
- 葛飾区立常盤中学校
- 葛飾区立本田中学校
- 小平市立上水中学校
- 墨田区立吾嬬第二中学校
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