教育大綱を軸に「探究の設計」をブレストする
子どもの「やりたい」を引き出す授業設計については、基本的に各自治体で教育大綱が定められており、その方針に沿ってカリキュラムづくりを行うことが前提となります。
そのうえで、例えば渋谷区の場合は『探究ハンドブック』の中にある「授業設計シート」を活用して、教育大綱にある子どもたちに身につけさせたい7つの力(基礎・自律・探究・協働・共感・創造・挑戦)をどのような形式で指導していくのか、そのために必要なステップは何かといったことを、先生方がブレストするような流れとなっています。
探究的な学習には一般的な教科書がないため、まず「子どもたちと取り組みたいテーマ」を決めて、そこから年間のカリキュラムに落とし込んでいくといいでしょう。
また今後はさらに、「どのように取り組むことでうまくいったのか」など、ナレッジの共有も重要となるはずです。「うまくいった指導・支援方法」や「子どもたちに評判のよかった授業設計」など、教育現場の知見を蓄積する仕組みを構築していくことで、各学校や先生方が応用しやすくなります。
先進的な自治体では、探究学習の知見を共有する仕組みの構築を考えていると思います。そこで共有された事例は今後ほかの自治体にとっても大いに参考となるでしょう。