a.school(エイスクール)は、オンラインで実施する探究的な部活動「プロジェクト部」の普及に向けて、全国の学校や自治体との提携を開始したことを、10月30日に発表した。
「プロジェクト部」はこれまで、中学生や高校生による個人エントリがおもな参加ルートだったが、5月からはお茶の水女子大学附属中学校において学校公認の活動として導入されたほか、10月からは、新たに山口県萩市全域の中学校14校においてトライアル導入が始まっている。
今回、発表された全国の学校や自治体との提携は、これらの事例を踏まえたもので、連携の本格化によって、新しい部活動のあり方を提示していく。
「プロジェクト部」では、学校という枠組みをこえて全国のさまざまな居住地や学校種別の部員が集まり、中高生がオンラインでつながって活動をともにできる。多種多様なテーマ領域での活動が可能となっており、社会を動かす実践的なプロジェクトに挑戦できる。また、複数の大人が顧問を務めており、各界のプロフェッショナルや大学生に出会う機会にもなる。
2022年秋に開始された「プロジェクト部」ではこれまでに、「建築・まちづくりプロジェクト」「椅子デザインプロジェクト」「ちょい木工プロジェクト」「デジタルアートプロジェクト」「デジタル絵本プロジェクト」「ミュージックプロジェクト」「ティーンズ駄菓子プロジェクト」「ポートフォリオプロジェクト」など、さまざまなテーマで活動を展開してきた。いずれのプロジェクトも、その分野のプロをゲストに招いて、本格的な制作活動を行っている。2024年10月からは「つながるラジオプロジェクト」と題してオリジナルのポッドキャスト番組の企画・制作プロジェクトをスタートした。
ほかにも、「学研まなび動画プロジェクト」や「日経未来プロジェクト」といった、企業を共創パートナーに迎えたプロジェクトも実施。新しいプロダクトやサービスを具現化する試作品の制作・発表に挑戦するなど、通常の学校教育では得難い体験を提供している。さらに、部員(生徒)が自発的にマイプロジェクトやチームプロジェクトを立ち上げる場合もあるほか、部員集めのアクションを起こしたり部活動の公式ソングを作曲したりと、部活動の自治化が進んでいるという。
学校公認の活動として「プロジェクト部」を導入したお茶の水女子大学附属中学校では、5〜9月に20名を超える生徒が「映像番組制作プロジェクト」に挑戦した。また、山口県萩市全域の中学校では10月に「プロジェクト部」のトライアル導入が開始され、お茶の水女子大学附属中学校の生徒とも交流しつつ、「つながるラジオプロジェクト」に取り組んでいる。
11月14日20時30分〜22時には、香川県三豊市において「メタバース部」「みとよ探究部」「みとよマネー部」といった新しい部活動を展開している、同市の教育センター長である小玉祥平氏を招いたオンラインイベントを開催する。同イベントは、イベントシリーズ「マナビのこれから」の第2弾として、「オンライン探究部活動の可能性」をテーマに行われる。イベントの参加費用は、オンラインでのリアル参加、録画視聴ともに550円。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア