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教育現場でのICT活用事例紹介(小学校) (AD)

子どもが探究的に自走する学びで必要なことは?「ロイロノート・スクール」を活用した国語と総合の授業事例

横浜国立大学教育学部 附属鎌倉小学校「ロイロノート・スクール」活用事例

児童が主体的に学ぶために「活動を見取る」ことは重要

 授業後、荒谷教諭に「国語」と「総合的な学習の時間」それぞれの授業のねらいや、ロイロノートの活用などについて話を伺った。

横浜国立大学教育学部 附属鎌倉小学校 荒谷舞 教諭
横浜国立大学教育学部 附属鎌倉小学校 荒谷舞 教諭

 「国語」では小学校で初めて採用されたミステリーの物語をベースに、推理に対する根拠を見つけることを目的としている。そのため、児童が友だちの問いに対して書いた回答をチェックし、根拠が見当たらない回答には「教科書をよく読んで、根拠を書こう」と声かけを行っていた。

 この授業のねらいに沿った回答を書くためには、いかに「教科書を読み込むか」が重要となる。荒谷教諭によると、回答をどんどん書いていける児童は教科書の内容が頭に入っているという。一方で、「教科書をあまり読み込まない児童には、まず『問い』を持たせることで教科書の内容の振り返りができ、理解を深めることにつながる」と述べる。

 「総合的な学習の時間」では、荒谷教諭が日ごろから大切にしている「教科の学びと社会のつながり」を意識して授業を行っている。荒谷教諭は「児童に『主体的にやらせる』ことは、好きなことを自由にやらせることと同じではない。『活動あって学びなし』にならないよう、教員が指導に生かすため、児童一人ひとりの活動をしっかり見取ることが大事」と語る。

ロイロノートは児童の見取りに最適のツール

 GIGAスクール構想以前、前任校である神奈川県秦野市立渋沢小学校から、約8年間にわたってロイロノートを活用してきた荒谷教諭。ロイロノートのよいところとして、「児童も教員も一元的に可視化ができ、児童一人ひとりの見取りがしやすい」「ICTが苦手な人でも直感的に使いやすい」といった点を挙げる。

 特に「児童の見取り」は荒谷教諭がもっとも重視している点で、ロイロノートの「提出箱」の存在は大きいという。提出箱によって、教員は1つの画面でどの児童が困っているかを確認でき、即時対応できる。児童は提出した回答を共有することで、自分だけでなく友だちの多様な見方・考え方に触れられる。

児童一人ひとりの見取りがしやすい「提出箱」(画像:荒谷教諭提供)
児童一人ひとりの見取りがしやすい「提出箱」(画像:荒谷教諭提供)

 だが「問いから解決まで、すべてを児童に任せることは怖いことでもある」と荒谷教諭は話す。だからこそ、ロイロノートなどのICTを活用し、「この学習では、こうした意図があり、このように価値づけている」といった指導の軸を明確にしておく必要がある。そうすることで、結果的に児童の活動量も増えていくという。

 また荒谷教諭は「ロイロノートは、児童が自由に表現できる手段」とも話す。例えば今回の国語の授業では、児童が問いを書きこむカードの「テンプレート」は用意されていない。すべて児童が考えて、作り上げていったものだ。「みんなに『伝えたい』という目的を果たすため、共有したい問いを書くだけでなく、教科書の写真を撮影して貼り付けるなど、児童自身が可視化の手段を選んでいる。これは、逆にテンプレートがないよさかもしれない」と解説した。

 荒谷教諭によると、共有ノートは今や児童にとって協働作業で使う当たり前のツールになっており、特に、総合的な学習の時間や学級活動など「みんなで協力して何かを作る活動」では効果を発揮するという。

 総合的な学習の時間のグループ活動では「自宅でも進めたいから、共有ノートを使いたい」と児童から要望があることも多く、これまで誰かの家に集まって対面で行っていた作業も、オンラインで気軽に協働作業をすることが可能となった。

自走のベースは教科の探究的な学びにある

 児童が自走して学びを進める授業の土台には、これまでの教科学習で培ってきた探究的な学びがあるという。「自分の好きなもの、興味のあるものに対して『問い』を立てていくと、児童は自発的に学びを進めていく。しかし『どうすれば問いに対する答えにたどりつけるか』という活動がなければ、こうした学び方はすぐにできるものではない」と、荒谷教諭は語る。各教科の授業で探究的な学びを行っているからこそ、自由な課題を出しても自走していけるということだ。

 そして、そのために必要なのは「児童の自己肯定感」だと荒谷教諭は述べる。「教員は児童が『自分にもできそう』と感じられる環境を用意すること。そこから生まれる成功体験が自己肯定感につながる。児童に成功体験をさせて、価値づけることも教員の重要な役割」と語り、「だからこそ、一人ひとりの見取りができることが重要」と改めて伝えた。

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この記事の著者

相川 いずみ(アイカワ イズミ)

 教育ライター/編集者。パソコン週刊誌の編集を経て、現在はフリーランスとして、教育におけるデジタル活用を中心に、全国の学校を取材・執筆を行っている。渋谷区こどもテーブル「みらい区」を発足しプログラミング体験教室などを開催したほか、シニア向けサポートを行う渋谷区デジタル活用支援員としても活動中。

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丸毛 透(マルモ トオル)

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森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

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