前回の記事ではGoogle Classroomの整理について解説しています。ぜひ、あわせてご確認ください!
子どもの学びを途切れさせない!
教科学習で使用したファイルをはじめ、探究学習などプロジェクト型学習の成果、またクラス活動の記録など、日々の学校生活でさまざまな学習データが蓄積されています。
こうした貴重な学習データが、卒業というひとつの節目で失われてしまうのは非常にもったいないことです。
国が進める「教育データの利活用」
日々の学習活動で蓄積される学習データは、教育DXを推進する上でも重要です。「誰もが、いつでもどこからでも、誰とでも、自分らしく学べる社会」という教育のデジタル化のミッション[※1]がデジタル庁、総務省、文部科学省、経済産業省の連名で掲げられ、教育データ利活用の目指すべき姿が示されました。
[※1] 令和4年1月7日付 「教育データ利活用 ロードマップ」より抜粋
ロードマップでは、子どもたちの学びの足跡をスタディ・ログ(学習履歴)として継続的に蓄積すること、そして自身の学びを振り返り、さらに広げていくためには、進学先への連携だけでなく「生涯学習」の視点からも重要であると示唆されています。
このような背景からも、文部科学省が公開している「GIGAスクール構想 年度更新タスクリスト」には「転出入・進学する児童生徒の学習成果物を、方針に従って移行する」ことが、教育委員会・学校の年度更新タスクとして明記されています。
「データエクスポート」とは?
「Google Workspace for Education」(以下、Google Workspace) 上にある学習データは、管理コンソールから「データエクスポート」の設定をすれば個人や進学先のアカウントへ引き継ぐことができます。
「データエクスポート」は、データをコピーして移行する機能です。移行できるのは以下のデータです。
- 「Gmail」内のメール
- 「Google ドライブ」で自身がオーナーのデータファイル
- 「Google ドライブ」のマイドライブ内のデータファイル[※2]
- 「Google ドライブ」の「共有アイテム」内のデータファイル[※2]
[※2]マイドライブ内にあるファイルのうち、編集者またはオーナーではなく、閲覧者であるもの、また、マイドライブや共有アイテム内のファイルのうち、オーナーがコメント投稿者や閲覧者によるダウンロード、印刷、コピーを無効にしているものについてはデータ移行ができません。
詳細については、「Google ヘルプ(学校のアカウントから別のアカウントにコンテンツをコピーする)」も参考にしてください。
移行前にはマイドライブ内に必要なデータが保存されていることを確認する必要があります。なお「データエクスポート」はデータのコピーを移行するので、引き続き元のファイルは学校のアカウントに残ります。