自分に合った進路を見つけるために
モデレーターの松下氏は、かつて偏差値で進路を選択した自身の後悔から、中高生向けの受験相談サービスを立ち上げ、累計7万件以上の相談に対応してきた。その経験をもとに、書籍『13歳からの進路相談』(すばる舎)を上梓している。また、学院長を務めるサイル学院中等部・高等部では、在籍する中学校の出席認定から高校卒業資格の取得まで1対1の個別サポートを受けられるなど、進学や就職、起業など希望する多様な進路のサポートをすべて自宅からオンラインで受けられるのが特徴だ。
ゲストである坪谷ニュウエル郁子氏は、東京インターナショナルスクールの理事長を務め、国際バカロレア日本大使など教育の多様化・国際化に尽力してきた。その活動の原点となったのは、親族の重度障がい者から「一番小さな社会である家族の絆を強めるために生まれたのだ」という気づきを得たことからだという。
その経験から「一人ひとりの子どもたちに『自身のあり方や社会における役割』を考える機会を提供したい」と考え、現在の株式会社東京インターナショナルスクールグループの前身となる私塾を設立。現在、学校法人東京インターナショナルスクールでは約70カ国・約380人の子どもたちが学ぶという。さらに発達障害や学習障害を持つ子どもたちのために、2000年にNPOインターナショナルセカンダリースクール(現・東京インターナショナルプログレッシブスクール)を設立している。
いずれも多様な背景を持つ児童生徒が通う学校であり、それぞれの個性を活かした進路指導を信条とする。その設立者である松下氏、坪谷氏が語る「自分に合った進路の見つけ方」とは、どのようなものなのか。