アディッシュプラスは、2023年度下期に茨城県鹿嶋市による「令和5年度いじめ匿名連絡サイト業務委託」を受託し、アディッシュグループのいじめ匿名連絡サイト「スクールサイン」の提供を10月から開始した。鹿嶋市すべての小中学校17校の児童生徒が利用する。
アディッシュグループでは、子どもたちが健全にインターネットを活用できる環境を目指し、ネットいじめ対策やインターネットリテラシー講演などを提供するスクールガーディアン事業を展開している。
鹿嶋市の各学校では、児童生徒の悩みごとなどに関する対応手段の一つとして、学校独自でオンライン相談窓口を設置して対応していた。窓口に入った相談内容の確認は教職員が行っていたが、実際には24時間365日、内容を確認することは困難であった。また教職員には、連絡を見逃してはならないという心理的な負担があり、児童生徒の声を継続管理することへの課題があった。
そこで児童生徒にとって身近なGIGA端末やスマートフォンなどを活用し、いつでもいじめなどの連絡を可能にする「令和5年度いじめ匿名連絡サイト業務委託」を10月から開始した。鹿嶋市は、スクールガーディアンが提供する一方向のいじめ匿名連絡サイト「スクールサイン」を導入することで、児童生徒の埋もれている声を見つけていく。
「スクールサイン」に入った連絡は、教育委員会が早期に把握できるフローのため、各学校におけるいじめなどの早期発見・早期解決に取り組むとともに、教職員が毎日行っていたメールの確認時間を削減するといった負担軽減にもつなげる。
鹿嶋市では、2023年5月から9月まで市立中学校1校をモデル校として「スクールサイン」の試験運用を実施した。同試験運用において、対応が必要と判断された投稿が11件確認された。その効果を検証した結果2023年度下期の補正予算が組まれ、10月から市立校全17校への導入が決定した。
鹿嶋市 委託業務に関する概要
- 業務名称:令和5年度いじめ匿名連絡サイト業務委託
- 対象校:鹿嶋市立校全17校(小学校12校・中学校5校)
- 利用学年:小学5、6年生、中学1、2、3年生
- 運用期間:2023年10月1日~2024年3月31日
- 目的:いじめなど生徒指導上の諸問題について、匿名での通報を可能にする一方向のいじめ匿名連絡サイトを導入することにより、児童生徒たちにとって身近なGIGA端末やスマートフォンなどを活用。いつでも児童生徒によるいじめなどの通報を可能にすることで、各学校におけるいじめなどの早期発見と組織的な対応を図ることを目的とする。
「スクールサイン」では、24時間365日、児童生徒からの連絡を受け付ける。緊急性の高い内容は、迅速に自治体担当者へ報告する。万が一生命の危険が感じられるような内容が確認された際には、緊急時対応の方針にのっとり関係者へ連絡する体制を構築している。
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