SPLYZAは、同社が提供する「課題発見」から「課題解決」までを主体的に行うための映像振り返りツール「SPLYZA Teams」が、埼玉県さいたま市の全公立中学校58校、高等学校3校、中等教育学校1校に7月10日から正式に採用され、9月より順次正式利用が開始されることを発表した。
2018年度からさいたま市では「スポーツを科学する生徒の育成事業」の一環としてスマート部活やさいたまSTEAMS教育を推進している。同年にさいたま市立浦和南高校において「DXによる個別最適化された学びを実現すること」を目的とした実証実験が開始され、2021年度には内谷中学校、植竹中学校、植竹小学校、沼影小学校を追加して計5校で実施された。
これまで部活動の存在意義においては、教育活動であると認識しながら働き方改革も相まってさまざまな意見や課題があった。しかし「SPLYZA Teams」を活用することで、技術やスキル以外の目に見えにくい資質・能力の部分が可視化できることがわかった。
4年間の実証実験を経て、2023年7月に市立の全中学校・高等学校・中等教育学校に「SPLYZA Teams」を導入することで、さらなる運動部活動の教育的意義の可視化と効率的・効果的な部活動の在り方の調査・研究、そして教育現場に根強い「3K」からの脱却をすることで部活動改革を目指す。
実証実験の成果
「スマート部活」の実証実験において、「SPLYZA Teams」を利用した生徒たちにコンピテンシーの向上が見られる結果となった。
コンピテンシーの向上についてはこれまで教員の各自の経験と勘で評価されていたが、「SPLYZA Teams」を活用しデータでエビデンスが残ることによって、経験や勘に頼らず今後の教育がどのように進化をすればよいのかという方向性が明らかになった。
また部活動の存在意義についても、キーコンピテンシー(主要能力)が上昇傾向と示されたことで、勝つためだけの部活ではなく子どもたちの本来持っている伸ばしたい力に明確に寄与していることで教育的意義があるということが明らかになった。
スマート部活動とは
中高生の部活動にITを活用することで部活動の在り方を変え、生徒が主体的な活動を通して競技力のみならず新たな価値を創造する力を育むこと。
さいたまSTEAMS教育とは
STEAM教育(科学・技術・工学・芸術・数学の5つの領域を対象とした理数教育+創造教育)にさいたま市が独自に「スポーツ(Sports)」を加えた、各教科での学習を実社会での問題発見・解決に生かしていくための教科横断的な学習のこと。
- 関連リンク
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア