Mithraは、横浜国立大学と「学内情報をデータ化し、管理を行うプラットフォーム」の先駆けとなる、学内環境システムを共同開発したことを7月27日に発表している。
横浜国立大学では、かねてより研究の一環として、情報を取得し分析するさまざまな取り組みが行われている。一方で、それらの情報をいかに学内ユーザー(学生や教授など)に「見える化」し、学内のDX化を実現するかという課題を抱えていた。さらに、学内の事務作業の多くがいまだにDX化されていないため、非効率な作業が多数発生している。
Mithraは、DX化に関わる独自のノウハウと技術面での支援を、横浜国立大学は研究で培った技術や情報を提供することで、「見える化」だけでなく業務効率化といった観点でも学内の総合的なDX化を進める方向で合意し、今回の共同開発に至った。
今回、発表された学内環境システムは、学内の各教室における「情報の可視化」と「管理の仕組み」に着目して開発。横浜国立大学の各教室に設置された無線LANを活用し、Wi-Fiセンシング技術と機械学習の仕組みを組み込むことによって、各教室の利用人数をリアルタイムで推測するシステムを構築し、アプリケーション上で確認できるようにしている。さらに、環境センサーを組み込んで分析することによって、ユーザーは教室の情報を詳細に取得可能となり、空き教室の確認が容易になるため、食堂などの混雑状況も把握できるようになった。
また、同システムと連携して各教室の使用状況を大学事務の担当者が管理する、教室管理システムもあわせて構築されている。従来は、教室の予約や利用状況の管理にあたって、さまざまな角度から情報を確認する必要があり、複数の紙媒体を用いての管理業務が課題となっていた。カレンダーアプリなど既存のサービスでは、こういった課題の解決が困難であり、紙での管理からの移行が行えなかったが、教室管理システムの構築によって一元的なデータをさまざまな角度から確認できるようになり、授業の予約処理や教室の使用状況の確認が容易になっている。
Mithraは、これらのシステムをベースに他の学内情報や管理システムを構築、連携していくことで、横浜国立大学のさらなるDX化を加速していく。
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