COMPASSは、同社が提供する学習eポータル+AI型教材「Qubena(キュビナ)」の学習データと、奈良県奈良市が独自に構築するデータ利活用基盤との連携を開始し、6月より指導の一環として活用されることを発表した。
同社は、AIが児童生徒一人ひとりの習熟度に合わせて最適な問題を出題するAI型教材「Qubena」のサービス開始以来、教育データ利活用による「個別最適化された学び」実現のため、サービスの垣根を越えた学習データの連携にも積極的に取り組んできた。
この度、そうした取り組みのひとつとして「Qubena」の学習データと奈良市が独自に構築するデータ利活用基盤との連携を2月より開始し、6月より奈良市独自のダッシュボードを活用した学習支援を実施することになった。この取り組みは、奈良県域のGIGAスクール運営支援センターを受託しているDdriveとの連携によって実現された。
奈良市では、VUCAと呼ばれる時代において子どもたちが主体的で自律的な学習者として生涯にわたって道を切り拓ける人材の育成を目指している。GIGAスクール構想開始時には全国に先駆け整備・活用を開始し、現在は「端末活用」のステージから「データ活用」のステージにステップアップしている。
「Qubena」の学習データを活用した自治体独自の分析
この度の連携により「Qubena」で学習したデータをデータ利活用基盤に蓄積して独自の分析を行うことが可能になる。データに基づく教員による指導を支援するだけでなく、児童生徒が自らの学習を振り返ることで自律的に学びをコーディネートできるようになる。自律的な学びを支援することで、児童生徒の主体的に学びに向かう力の育成が期待される。
「Qubena」の学習データとほかの教育データ(校務系および学習系)と掛け合わせた利用
蓄積されたほかのさまざまな教育データと掛け合わせた分析とそれに基づく施策(EBPM)の実行や、児童生徒・教員への適切なフィードバックを通じた個別最適な学びの実現へとつなげる。
例えば、子どもたちの様子を教員が把握することなどを目的とした、Ddriveが開発したアプリケーション「(奈良市版)いいネットついーと」とデータを連携し、児童生徒の心身の健康状態と「Qubena」などでの学習の取り組み状況をあわせて可視化。これにより、児童生徒のこころの変化に早期に気付くための客観的物差しを増やす。
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