PKSHA Workplaceは、同志社大学と深層学習や自然言語処理(NLP)を活用した対話エンジン「PKSHA Chatbot」の運用を、2023年春より開始したことを6月1日に発表した。同サービスは、学生相談に対応する新たなコミュニケーション窓口として導入される。
同志社大学では、コロナ禍においてオンラインでの情報収集が増加したことを背景に、学生の大学における体験向上を図る施策を検討していた。従来は、窓口対応やメールなどで問い合わせ対応を行っていたものの、即時性や対応量に課題があることから、デジタルに親和性の高いZ世代にとって心理的障壁が低く、24時間アクセスできるチャットボットの有用性に注目。さらに、問い合わせデータが蓄積されることから、その分析を通じて学生支援策の精度の向上につなげることも視野に入れて、今回の「PKSHA Chatbot」導入を決定している。
導入にあたっては、学生支援機構のイメージキャラクターである「ひっつー」をモチーフにしたチャットインターフェイスを用いて、Webサイト上にAI対話エンジン「PKSHA Chatbot」を設定した。同志社大学の学生や保護者を対象に、24時間365日対応可能な窓口として履修登録の流れ、課外活動、アルバイト、奨学金、寮、キャリア、大学施設等、学生支援分野全般に関する問い合わせに自動回答する。
大学内で課題認識は共有化がされていたことから、運用と並行しつつ精度改善を行うことを視野に、チャットボットの導入から公開まで2か月で実施された。履修登録やサークル活動に関する内容を筆頭に、導入後2週間で約4000件の問合せを受け付け、すでにその56%にあたる2000件以上をAIによって解決している。
今後は、大学内のWebサイト上から学内での認知を高め、運用の定着化を図るとともに、対応状況をモニタリングしつつ随時回答精度の改善にも並行して取り組んでいく。また、問い合わせ状況を踏まえて、学生生活以外の問い合わせにも領域を広げていくことも視野に入れている。
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