Classiは、同社が提供している教育プラットフォーム「Classi(クラッシー)」において、新しい学び支援機能としてAI搭載の「学習トレーニング」を6月にリリースする。これにより、教育AI・学習記録データを活用しながら主体的かつ個別最適な学習を実現していく。
個別最適化された学びの実践としては、生徒各自の習熟度に応じて問題を出題し、自動的に採点するAIドリル教材が活用されている。これにより、個々の子どもに合わせた効率的な知識・技能(漢字・英単語・計算)の学習が可能になるだけでなく、子どもの興味や関心を引きやすいことから、学びに向かう姿勢が弱い子ども対して勉強をするためのきっかけを作ることが期待されている。また、出題と採点の自動化により教員の負担が軽減され、子どもたちにより多くの時間を使って指導することが可能になる。
一方で、AIドリル教材の多くは自動的に選択された問題に解答することをおもな学習プロセスとして提供するため、学習指導要領に明示されている思考力・判断力・表現力などの育成には限界があることが指摘されている。
個別最適な学びを実現するためには、学習者自身が目標設定に積極的に関与し、自己調整しながら学び続けることが求められる。同社はこれらのことを踏まえ、先端技術を効果的に活用しながら子どもたちの主体的な学びを応援するために、新しい学び支援機能としてAI搭載の「学習トレーニング」をリリースすることとした。
「学習トレーニング」機能は「Classi」のWebドリルを進化させたもの。また、2022年度に全国の高校5校に1校にあたる約1000校が活用した同社のWebテスト「Classiチャレンジ」も同じく6月にリリースされる。なお「学習トレーニング」には、以下2つの機能が搭載される予定。
「生徒自主学習機能」生徒の自律的な学習をサポート
自己調整学習(学習者が自ら目標を設定し、自己の学習方法について主体的に観察、調整していく学習スタイル)ができるよう「生徒自主学習機能」を搭載する。
生徒自身が目標設定を行い、ベネッセのテスト(ベネッセコーポレーションが実施している学力診断テスト)を受けることで弱点単元を明確化する。生徒は自らの得意・不得意領域を理解し、強化したい単元を選択しながら学習を進めることが可能となる。
同機能では、生徒が抱える「何から学習すればよいかわからない」という悩みに寄り添い、苦手分野を学習する一歩を後押しする。また学習状況は可視化され教員にも共有されるため、教員からの応援やサポートを受けながら学習面における成功体験を獲得できる。
「先生課題配信機能」AIを使った個別最適な学習で、授業進度に合わせた学習定着を目指す
生徒各自の習熟度に応じた授業内容の復習ができるよう「先生課題配信機能」が搭載されている。同機能では、教員が配信したテストの結果や演習の解答状況をもとに、AIが一人ひとりに合わせたおすすめ問題を提示する。配信テストは学級の学力レベルに応じて基礎・標準・応用の3つの難易度から選択することが可能。
同機能に搭載しているテストは履修内容に合わせた復習しやすい単元粒度と分量になっているため、授業の進度に合わせた効果的な学習を実現できる。AIのサポートにより一人ひとりの理解レベルに合わせた復習を行うことで、教員も生徒も自信を持って次の単元に進むことが可能となる。
同社はこの「学習トレーニング」を中高一貫校の中学校でも活用できるよう、2023年度上半期中に中学範囲の内容を拡充していく。
なお同社では、「学習トレーニング」についての詳細説明や「Classi」を活用している学校教員による基調講演を交えたWebセミナー「GIGA時代におけるこれからの学校教育を考える会~学校の枠組み(公立高校・私立高校・中高一貫校)を超えて学ぶ3日間~」を、6月~7月に3日間開催する。参加費は無料で、Zoomを使用して行われる。参加にはイベントページからの申し込みが必要。
開催日時と登壇者は以下の通り。
Day1「公立高校における学びを加速させるICT活用を考える」
- 日時:6月6日 16時~17時30分(録画配信:6月15日 16時~17時30分)
- 登壇者:福井県立敦賀高等学校 校長 山本 泰弘氏/東京都立町田高等学校 指導教諭 ICT活用教育推進委員長 小原格氏
Day2(中高一貫校・中等教育学校における個別最適な学びを考える)
- 日時:6月21日 16時~17時30分(録画配信:6月29日 16時~17時30分)
- 登壇者:立命館慶祥中学校・高等学校(北海道・私立) 教頭 手代木俊一氏
Day3(私立高校における学校改革と学習指導のDXを考える)
- 日時:7月4日 16時~17時30分(録画配信:7月13日 16時~17時30分)
- 登壇者:仙台育英学園高等学校(宮城・私立) 特別進学コース教諭 髙橋秀樹氏/同校 英進進学コース教諭 五十嵐春祐氏
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