ハーモニープラスは、全国の4年制大学・短期大学・大学院の教職員を対象に実施した、「学修成果の可視化とデータ活用における課題」に関する調査の結果を5月7日に発表した。同調査は、2022年9月20日~26日の期間に行われ、調査人数は1009名となっている。
調査対象者に、学修成果の可視化について今後使いたい、または使う予定の指標を尋ねたところ(複数回答)、「GPA」(38.9%)がもっとも多く、以下「修得単位状況」(32.2%)、「入試結果」(29.7%)、「アンケート」(28.8%)、「就職率」(25.7%)、「測定していない」(24.2%)が続いている。
所属先の大学での、学修成果の指標を測定する上での課題を具体的に答えてもらった質問(複数回答)では、「学修成果の活用法」(41.3%)がもっとも多く、「可視化したデータの体系化」(40.3%)、「キャリアとの接続」(30.6%)、「教職員間の連携」(29.9%)、「データの妥当性」(28.1%)がそれに続いた。なお、可視化した学修成果の活用法については、「学生へのフィードバック」「FD(ファカルティ・ディベロップメント)の考察の材料」「授業・教育改善」などに用いることが多いという。
学生フィードバックについて、学生へフィードバックする際にどんなシステム/機能があったら効果的だと思うかを尋ねたところ、「アンケート結果を全体的と個別にと、自動的にデータ分析してくれる機能」「科目別GPや、個人のGPAや出席率などから、学生への適切な助言を自動的に行ってくれる機能」「学生への半自動フィードバックシステム/機能、およびその効果を自動収集して分析できる機能」といった意見が寄せられた。
FDの際に考察する材料としてどんな情報を活用しているかを尋ねた質問では、「授業後のアンケート調査・授業評価や専用サイトの開設により、学生からの授業評価を集める」「教育課題に関する専門家の知見・助言を共有する」「他大学の情報共有に関する実施状況を参考にする」「文科省の指針や調査結果に沿って課題を設定する」といった意見が寄せられている。
現在、大学にて使用しているシステムとしては(複数回答)、「Google系」(43.6%)が最多となり、「Microsoft系」(42.2%)、「ポータル」(26.8%)、「ポートフォリオ」(16.2%)、「LMS」(14.4%)、「使用していない」(12.8%)がそれに続いた。
システムを活用している人、またはこれから活用する人に、「システムのクラウド化」についての印象を尋ねたところ、「学校からでも自宅からでもアクセスできる点が非常に便利」「オンプレミス型(据え置き型)のシステムよりも安定しているし、管理コストも抑えられる」「教職員間の情報共有がしやすい」「バージョンアップが早い」といった意見が寄せられている。
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