ジンジブは、企業の高卒採用担当者を対象に実施した、「25卒高卒採用振り返りアンケート」の結果を2025年12月25日に発表した。同調査は、2025年1月28日〜2月25日の期間に行われ、517名(うち2025年卒の高卒採用実施は431名)から有効回答を得ている。
調査対象者に高卒採用の導入期間を尋ねたところ、「10年以上高卒採用を続けている」(55.5%)がもっとも多い。その一方で、ここ3年以内に高卒採用を導入したことを示す、「2023年卒から」「2024年卒から」「2025年卒から」という回答の合計は19.9%に達している。

2025年卒の高卒採用計画における、前年と比べたときの求人募集人数の増減については(複数回答)、「変わらない」(48%)が最多となっている。募集人数を増やしたという回答では「同じエリア・職種で」(28.4%)のほか、「新たなエリアで」(19.9%)、「新たな部署・職種で」(19.6%)、「数年ぶりに再開した」(2.9%)があり、新たな採用枠もできている。

2025年卒の高卒採用計画で募集人数を「増やした」と答えた担当者に、その理由を尋ねたところ(複数回答)、「若手人材の採用に力を入れるため」(68.9%)がもっとも多い。以下、「業績向上による事業拡大のため」(42.2%)、「高卒人材が自社に合っていると感じたため」(36.0%)、「退職者の増加による人員確保のため」(35.6%)が続いている。

2025年卒の高校新卒の採用人数について、調査時点で計画通り充足したかという質問では、「計画通りに充足した」(20.4%)と「計画以上に採用できた」(4.2%)を合わせた割合が全体の約4分の1に達している。一方で、75.4%の企業は計画未達となっており、充足度が「5以下」が18.1%、「内定できていない」が14.8%と採用結果に差が生じた。

2025年卒の高校生からの応募のきっかけとしては(複数回答)、「学校に届いた求人票」(68.1%)が最多となっている。以下、「企業パンフレット」(40.3%)、「自社HP」(38.1%)、「ハローワークの合同企業説明会」(31.6%)、「求人サイト」(30.5%)が続いている。

応募につながった理由を尋ねたところ(複数回答)、「教員との関係構築」(48.6%)がもっとも多い。「給与や福利厚生などの条件面」(43.7%)、「アットホームな雰囲気」(33.0%)、「ネームバリュー」(32.1%)、「教育・キャリアアップ制度」(31.0%)がそれに続いた。

2025年卒の高校新卒の採用人数が「充足しなかった」と答えた人に、その理由を尋ねたところ(複数回答)、「高校生が減っていると感じる」(46.5%)がもっとも多い。以下、「他社と比較して自社の魅力を伝えられなかった」(32.6%)、「他社の求人募集人数が増えたため」(30.2%)、「高校への求人紹介がうまくいかなかった」(23.7%)、「人員不足で採用活動に時間を割けなかった」(20.0%)が続いている。

求人情報を伝えるために注力した活動としては(複数回答)、「高校訪問(近く)」(59.4%)が最多となっている。「高校へ求人票の発送」(58.0%)、「高校の教員へ電話・メールでの連絡」(37.4%)、「求人サイトへの掲載」(32.7%)、「高校訪問(県外など遠方)」(29.2%)、「教員との交流会への参加」(28.3%)がそれに続いた。なお、「特に何もしていない」という回答は5.1%に留まっている。

2025年卒の高卒採用での「求人票」で、前年度から変更した事項は(複数回答)、「給与・賞与」(55.4%)がもっとも多い。「休日日数」(31.5%)、「キャリアアップ制度」(24.4%)、「募集職種」(21.5%)、「資格取得の支援」(20.2%)がそれに続いた。なお、「特にない」の回答割合(21.5%)は、前年度の回答(33.8%)よりも減少している。

2025年卒の高卒採用で「求人票」のほかに強化した採用ツールとしては(複数回答)、「自社HP」(44.5%)と「採用パンフレット」(43.6%)が上位を占めている。そのほか、「求人サイト」(30.2%)や「民間企業の合同企業説明会」(24.6%)といった外部チャネルの活用を挙げる回答もみられた。一方で、「採用SNS」(16.7%)や「動画」(16.5%)はまだ少数派となっている。

2025年卒の高卒採用の活動期間において、ミスマッチを防ぐ取り組みを尋ねたところ(複数回答)、「教員と接点を取る機会を増やした」(37.4%)が最多となっている。以下、「インターンシップを受け入れた」(31.6%)、「職場見学などで働く現場を見てもらった」(30.6%)、「高校生と話せるイベントに参加した」(30.4%)、「仕事の内容ややりがいを紹介した」(26.0%)、「求人票以外の情報提供を行った」(23.2%)がそれに続いた。

高卒採用で求める人物像は(複数回答)、「真面目、または誠実な人柄である」(62.2%)がもっとも多い。そのほか、職場で円滑に働くための協調性や前向きさの力として、「コミュニケーション能力」(47.6%)、「前向きな考え方」(39.9%)、「明るい性格」(36.7%)を求める企業もみられる。
一方で、「専門的なスキル」(14.6%)や「学力成績」(9.0%)といった要素は、「学校生活での態度」や「出席日数」よりも回答の割合が低かった。

高卒社員による社会人生活のスタートをフォローする取り組みとしては(複数回答)、「職場環境の整備」(55.0%)が最多となっている。以下、「個人面談の実施」(40.9%)、「社会人の基礎研修の拡充」(38.7%)、「寮・社宅の完備」(35.4%)、「メンター制度」(31.3%)、「住宅補助の支給」(30.0%)、「社員食堂・昼食代の支給」(29.2%)が続いている。

なおジンジブでは、2025年卒の高卒採用において採用充足度が高い企業の採用活動の傾向をみるため、「求人情報を伝える活動」「求人票の変更事項」「強化した採用ツール」に関するクロス集計を実施した。
2025年卒の高卒採用における採用充足度と、求人情報を伝えるために注力した活動とのクロス集計では、「高校訪問(近く)」や「高校への求人票発送」が上位となり、全体の約6割が実施している。そのなかで、計画以上に採用できた企業ほど、複数の活動を同時に行っている。一方、内定できていない企業は活動の種類が少なく、近隣の学校訪問と求人票の発送に留まっている。

2025年卒の高卒採用における採用充足度と、前年度から変更した「求人票」の事項とのクロス集計では、給与の改善だけが成功要因ではないことがうかがえる。採用充足度との相関関係がみられるのは、「キャリアアップ制度」「資格取得の支援」「研修制度」「寮・社宅制度」となっている。高卒採用では、成長環境の提示が応募意欲につながっていると考えられる。

2025年卒の高卒採用における採用充足度と、強化した採用ツールとのクロス集計では、全体では「自社HP」(45%)と「採用パンフレット」(44%)が上位となっている。計画以上に採用できた企業では「採用パンフレット」「求人サイト」のほか、「ハローワークでの合同企業説明会」の使用率が高い。そのほか、計画通りに充足した企業以外では、複数の採用ツールを使用するほど採用充足度は高まっている。

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