ティーファブワークスは、USBケーブル1本挿すだけで10種類以上の計測およびグラフ化、各種AI判定、IoT、双方向通信などが簡単にできる「AkaDako探究ツール(旧:STEAM BOX) 」を発売したことを、4月3日に発表した。これにより、小学校低学年から中学校までの多くの単元でリアリティのある授業をワンクリックで行える。
国内の教育現場では、AI、IoT、STEAMなどの実践が進んでいるとは言えない状況が続いている。同社は教材開発や授業支援を行い教員から現場の声を聞く中で、その原因となる既存の教材が抱える多くの課題が見えてきた。例えば授業の流れの中で使いにくかったり、管理が大変であったり、習熟のためにたくさんの時間が必要であったりなど、実践したくとも対応が難しい状況と言える。
同社では、それら既存教材の課題を解決するために誰もが簡単に扱える教材プラットホームの開発に着手した。多くの教員からの協力を得ながら、約3年の歳月をかけて「AkaDako探究ツール」が完成した。
「AkaDako探究ツール」の特徴
- 授業中のトラブルゼロを目指し、端末との接続はBluetoothを使わずUSBで接続(iPadはLightning接続)。
- 授業準備ゼロを目指し、電池・充電・組み立て・ログインなどは一切不要(iPadはScratch専用ブラウザ「Scrub」が必要)。
- センサーの配線や追加購入の必要がなく、気温・湿度・気圧・明るさ・距離・加速度3軸・傾き・電圧・音量など10種類以上の計測が可能。
- AI(画像認識・音声認識・ChatGTP)・IoT・双方向通信・クラウドデータベース・音声合成・家電制御・スマホとの組み合わせが可能。
- オフィシャル教材集は、ソフトをインストールせずワンクリックでアプリ起動。
- アプリはScratchベースのため、Scratchができる人であれば既存教材の改造・配布や独自教材の開発・配布が可能。
- 主体的・対話的で深い学びにつなげられる課題解決教材「製品開発チャレンジ」が付属。
- 50種類以上のGrove規格センサー・アクチュエーターを接続可能。
活用事例集やオフィシャル教材集など、多くの授業で活用できる教材も用意されている。
価格は1万9800円で、同社ホームページのほか内田洋行・ケニス・イスペット・Amazonなどで購入可能。有料レンタルも行っている。
なお「AkaDako Educator」として登録すると「AkaDako探究ツール」を無料でレンタルできるといった各種授業支援も受けられる。
また同社では「AkaDako探究ツール」を全国の教員に知ってもらうため、対面での無料研修の申し込みを受け付けている。締め切りは5月31日。またオンラインでも無料研修・相談会を随時行っている。
同社はさらに、プログラミングのスキルについて主体的・対話的で深い学びにつなげながら楽しく完成体験・成功体験が行える、教員・児童生徒向けの課題解決授業「製品開発チャレンジ」の推進も行っている。チームで身近な人の困りごとを解決する製品の開発やホームページの作成を行い、完成したら製品発表会を行う。4時間~8時間程度で実施でき、総合の授業や技術家庭の授業の中に組み込むことができる。
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