教育芸術社は、ディレクションズ、コルグの協力を得て音楽Webアプリケーション「カトカトーン」を開発することを、1月24日に発表した。2023年4月より試験公開され、2024年4月から教育芸術社のWebサイトで無料公開される。
「カトカトーン」は、おもに小学校3年生以上を対象とした、教育現場で活用できる音楽Webアプリケーション。初心者でもわかりやすく音楽作成ができる機能を備え、プログラミング的思考の育成につながる体験ができる。
作成した音楽は書き出して授業支援ツールなどを通じて共有できる。さらに、教育芸術社発行の音楽教科書に掲載されている楽曲(一部)がプロジェクトファイルとして配付され、視覚的にわかりやすく「カトカトーン」のピアノロール画面に表示されることで楽しく感覚的に楽曲の構造を分解・分析して理解できる。
Webブラウザを通じて誰でも無料で全ての機能を利用できるため、GIGAスクール構想で整備された1人1台のタブレット端末環境で活用でき、個別最適化された新たな音楽の学びを実現する。
「カトカトーン」のプロジェクトは、参加各社それぞれの音楽教育に対する課題意識からスタートした。教育芸術社は「GIGAスクール構想」でICT活用が進む教育現場において、これまでもデジタル教科書やデジタル教材の開発および発行を行ってきたが、音楽科教育でのデジタルデバイスを使った新たな学びのより一層の展開を模索していた。
一方ディレクションズでは、子ども向け音楽番組「ムジカ・ピッコリーノ」の演出を担当してきた石原淳平氏がデジタルデバイスを使って子ども向けの音楽ワークショップを手掛ける中で、より多くの子どもに音楽の魅力を伝え音楽の裾野を広げられる方法を模索していた。
両社の思いが重なったことに加え、電子楽器の分野で実績のあるコルグがシステム開発として参加。3社が協力して新しい音楽の学び方の可能性を提案すべく「カトカトーン」の開発に至った。
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