すららネットは、同社が提供するアダプティブな対話式ICT教材「すらら」が、宮崎県立本庄高等学校で9月より本格活用が開始されたことを、10月21日に発表した。
宮崎県内の高校に「すらら」が導入されるのは、今回が初めてとなる。集団授業の中でも、一人ひとりの学力や苦手分野に合わせた学習ができるAI教材を活用して新しい教育体験を提供する。そして、義務教育段階のつまずきを改善し、基礎学力を定着させることで子どもたちの未来の可能性と選択肢を広げていく。
本年度で創立110年目を迎える同校は、総合学科の特色を活かした教育を実践し、これからの社会や地域に貢献できる人材の育成を目指している。その中で課題となっていたのは、義務教育段階でつまずきがある生徒が少なくないことだった。高校を卒業したその先、生徒たちが希望する進路へ進み、活躍できるようにするためには、基礎学力を定着させることが重要となる。
一方で、一斉集団授業の中では、一人ひとり異なるつまずきや苦手部分に教師が個別に対応することが難しく、そこで着目したのがICT教材だった。「すらら」を導入することによって、生徒たちの学習課題および教員の業務負担改善の解決を図ることとなった。
「すらら」は、本年度入学した1年生の4クラス96人に導入された。1学期の間は、放課後学習の時間を利用して基礎学力の向上を図るため月曜日にテストを実施し、生徒が間違えた問題に対して個別最適化された課題にそれぞれの生徒が取り組むという運用を試験的に実施した。
生徒たちは、iPadで勉強するという新しい学習方法に興味を示し、学習に向かう姿勢が紙教材と比べ積極的に変わったという。このような生徒たちの学習姿勢の変化と、教員側のオペレーションなどを検討し、2学期から本格的に活用することとなった。
10月末からは、生徒たちのより積極的な利用を目的としたイベントを企画。「すらら」で学習した時間で生徒のがんばりを評価する「校内すららカップ」の実施を予定しているという。
すららネットは、アダプティブな対話式ICT教材「すらら」と、AIによるつまずき分析機能を搭載した「すららドリル」を国内では約2500校の学校、塾など43万人を超える幅広い学力層の生徒に提供している。現在は、学習データを活かした学習効率向上や教員の業務改善など、運用支援も行っている。
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