「コミュニケーション能力はやる気があれば身につく」のか?
まず前提として確認しておきたいことがあります。コミュニケーションの話をしていると「『自分はコミュニケーション能力が高い』と思っている人」から次のようなことを言われます。「○○(名前)はコミュニケーションしようという気持ちがないんだ。自分から話しかけてくることもめったにないし、こちらから話しても最低限の返事しかしない。話が発展しないんだよ」。
さあみなさん、いかがでしょうか? このように思ったことはありませんか? この言葉からは「やる気がないからできない。やる気があればできるのに!」という発言者の気持ちがよくわかります。しかし実際には、やる気だけでコミュニケーションはとれません。もちろんやる気も必要です。でも方法を知らないままで、人とコミュニケーションをとることはできません。
「私だってそんな方法は学んだことない」という言葉も聞こえてきそうです。その通りかもしれませんし、誰かがさりげなく教えてくれたのかもしれません。または、ご自身で試行錯誤されてきたのかもしれません。ただひとつハッキリしているのは、今コミュニケーションがとれず困っている人に、それも10代後半という身体での理解よりアタマでの理解が進んでしまっている世代に、方法論を示すことなくやる気だけで押しても、成長する可能性は極めて低いということです。