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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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18歳成人、10代からのキャリア形成と進路の選択

高校の進路指導教員の課題と考察

18歳成人、10代からのキャリア形成と進路の選択 第2回

 連載の第1回では、「高卒の就職を取り巻く現状と課題」について述べてきました。高校生は、4つの就活ルール(1:1人1社エントリー制、2:学校斡旋による就職、3:求人票による職探し、4:短い就職活動スケジュール)に従い、就活を行います。これは、生徒の本分である学業と就職活動を両立させるためのルールです。その事自体は「必要なルールだ」という意見もあれば、「1社しか選べないのは、大卒に比べて選択の幅が小さすぎないか」などの意見もあり、一部の都道府県ではルール自体の変化がみられるようになりました。それでは、実際の学校現場での進路指導にあたる教員側の現状や課題はあるのでしょうか? 今回はこれについて述べていきたいと思います。

進路指導教員の現状

 実際の高校現場では、進路指導の教員の方々はどのように感じられているのでしょうか。

 ジンジブでは、2015年から高校生の就職支援を行ってきました。単に求人情報を提供するだけではなく、高校現場の中でキャリア教育ガイダンスを行ったり、高校生から就活についての相談を受けたりしています。その中では、進路指導の教員の方々との連携が不可欠になります。

 私たちが感じる印象としては、教員の方々は「目の前の生徒のことを考え、この生徒に合った求人を探したい」という想いを持っていらっしゃる方がほとんどです。

 ここで大切なことは、「生徒に合った求人」とは何か、ということです。

 「私は社会でこれを仕事にしたい」「こんなことをやってみたい」と、具体的な仕事のイメージを持って就活に臨むことは、ほぼまれです。これは、大卒の就活をイメージしていただいてもお分かりでしょう。さまざまな企業に触れ話を聞く、自己分析・自己理解を深めることで自分の本当の興味関心に気づく、それらを繰り返すことで就活の軸を形成していくものです。

 高校生であればなおさらです。自分のこと、社会のこと、社会の中の役割である仕事のこと、それらを理解するだけのきっかけがまだまだ足りていない中で、「生徒に合った求人」は見つけられないはずです。

 つまり、高校生の就職活動に追加していかないといけないことは、自己理解・社会理解・仕事理解を促進する教育=キャリア教育である、ということです。

 私たちがお話させていただく高校現場の進路指導の先生方は、その必要性を十分に理解されています。しかし、それを実現することが難しいと感じられているのも事実です。

 その実現の障害になっているのは、

  • 自己理解、社会理解、仕事理解を促進する教育を行う時間がない
  • 民間で働いた経験がないから、今必要な社会教育のイメージがわかない
  • 民間で働いた経験がないから、仕事理解が追い付かない
  • 企業との関係性を創ることが難しい
  • なんとなく単発の機会で終わってしまう

というものでした。

 その他にも、

  • そもそも就職指導としてどのようなことをやれば良いのかが分からない
  • 就職指導の前例がない
  • 教務(新指導要領への対応)に時間がとられて就職まで手が回らない

というものもあります。

 就職指導の前段階である「進路指導」において、高校生は進学や就職、留学など、さまざまな道から自らの将来を決定していきます。進学であれ就職であれ留学であれ、自己理解・社会理解・仕事理解は必要です。そもそも、この就活の前段階に必要なキャリア教育、ここに課題がありそうです。

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就職斡旋について

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この記事の著者

新田 圭(株式会社ジンジブ)(ニッタ ケイ)

 大学卒業後は100円均一の店長、管理部門の財務を経験。その後エレコム株式会社を経て株式会社ハウスドゥで財務に携わった後に、株式会社やる気スイッチグループの取締役に就任。  ジンジブの代表取締役の佐々木満秀と出会ったことを機に、2017年株式会社人と未来グループ(現:株式会社ジンジブ)に入社。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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