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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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EdTechZineオンラインセミナー

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学校の課題を解決する、サービス活用事例

中学・高校におけるスピーキング学習の課題を解決するAI英語教材「abceed」の導入背景と、その効果とは

 中学・高校での英語学習で課題となっている技能の一つがスピーキングだ。これをスマートデバイス向けのアプリで解消しようと取り組む学校も増えている。一般向けにTOEIC対策などのAI英語教材「abceed(エービーシード)」を提供している株式会社Globeeは2020年に三省堂と事業提携し、2021年(令和3年度)より学校向けのサービス「abceed for school」の提供を開始した。三省堂が出版している英語教科書『CROWN』や、辞書、ワークブックなどがそのままアプリ内で活用できるサービスだ。abceedが学校教育において生徒や教師たちにどのような価値を提供しているのか。Globee社の代表取締役社長 幾嶋研三郎氏と、abceedを学習指導に役立てている教師2名に話を聞いた。

abceed導入校の2022年リピート率は100%

 abceedは、累計ダウンロードが220万以上を超える人気のTOEIC学習アプリだ。提供元の株式会社Globee(グロービー)によると、2021年度より始めた学校向けサービスの2022年度のリピート率は100%、導入校数も6.2倍に増えている。

 今回話を聞く聖ヨゼフ学園高等学校では2020年4月から、奈良学園登美ヶ丘中学校では同年9月からabceedを使用。どちらも一貫教育校だが、今回はそれぞれ聖ヨゼフ学園の山嵜美香先生に高等学校の、奈良学園登美ヶ丘の村山翔大先生に中学校の事例を聞いた。Globee社 代表取締役 幾嶋研三郎(いくしま・あきさぶろう)氏には、abceedの開発状況や今後の展望を質問した。

聖ヨゼフ学園高等学校 山嵜美香先生(左)、株式会社Globee 代表取締役 幾嶋研三郎氏(右)、奈良学園登美ヶ丘中学校 村山翔大先生(下)
聖ヨゼフ学園高等学校 山嵜美香先生(左)、株式会社Globee 代表取締役 幾嶋研三郎氏(右)、奈良学園登美ヶ丘中学校 村山翔大先生(下)

音声学習時間の圧倒的少なさ、内部生と外部からの進学者との差が課題

──学校の特色について教えてください。また、abceedを導入する前に感じていた、英語教育の課題についてもお聞かせください。

山嵜先生(以下敬称略):私どもの学園は戦後すぐにできたミッションスクールで、来年創立70周年を迎えます。建学された神父さまが、戦後の荒廃した日本でこれからは教育が、中でも特に英語教育が大事になるという思いをもっておられたと聞いています。ですから、もともと英語教育には力を入れていたんです。ただやはり時代が変わるにつれ、求められる英語の力もだんだん変遷しているという実感が教師たちにはありました。

 10年くらい前から、教科書に付属しているデジタルテキストを活用したり、文字ではなく音声によるコミュニケーションを扱う量を増やしたりしていたんです。しかし、毎日英語の授業があるといっても、50分間ずっとしゃべっているわけではもちろんありません。何分、何十分といった程度では、とても足りないというのがずっと課題としてありました。

 生徒には「帰って教科書を音読しなさいよ」というのですが、本当に実行したのか分かりません。中学生のうちは、音読を家族の方に聞いていだくこともできましたが、高校生になるとそんなわけにもいきません。音声を使った学習は非常に重要なのですが、その方法論がなかったのです。

村山先生(以下敬称略):奈良学園登美ヶ丘は創立14年の学校で、同じキャンパス内に幼稚園、小学校、中学校、高等学校、大学、大学院があります。とはいえ、全員が付属の幼稚園や小学校から上がってくる子なわけではなく、中学受験で入ってくる子たちもいます。

 当小学校では、コミュニケーション英語を熱心に指導しています。英検も全員が4級を取得しているレベルで、中には準1級、1級の子もいます。しかし、中学校から入ってくる子どもたちは、小学校5〜6年時を受験勉強に費やしているので、受験科目にない英語に関してはあまり熱心に学んでいない子も多く、英語の習熟度について内部からの進学者との間にはかなり大きな差があるというのが僕たちの学校の課題点でした。

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教科書と連動した効率よい学習が可能

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

スマホアプリやWebサイト、出版物といったコンテンツの企画制作を手がける株式会社アンジーの代表。写真加工アプリ「MyHeartCamera」「PicoSweet」など、提供するアプリは1100万以上のインストールを獲得。2019年にはAR(拡張現実)プログラムに関する特許を取得。自身はIT関連の取材...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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