日本システム技術は、NTT EDXと電子教科書・教材配信サービス事業における業務において、両社が提供するシステムを連携させたサービスの提供を開始し、大学などの高等教育機関におけるDX推進を支援する協定を締結したことを、5月24日に発表した。
同サービスは、大学の教務・学生支援の基盤システムとなる「UNIVERSAL PASSPORT」と、教員によるオンライン上での教科書選定を支援する「教科書選定DB」とを連携することで、教科書DB上の教科書・教材といった書誌情報をシームレスに提供する。
連携によって、教員の書誌の情報検索・閲覧・選書やシラバスへの反映、学生の教科書・教材などの購入から利用までの一元管理といった効率化が図られ、利用者の利便性が向上するとともに、大学の業務負荷の軽減が可能になる。
同サービスを利用することで、「教科書選定DB」に登録されている書誌の中から出版社や版・著者を問わずオンラインで検索し、試読機能で新たな教科書との出会いを創出するとともに、シラバス登録時に授業で使用する書誌情報をワンクリックで正確にシラバスへ反映できる。また、教員がシラバスに登録した書誌情報は「教科書選定DB」で一元管理されている最新で正確な情報なので、職員がシラバス公開前に行う教科書・教材等の題名や作者名、ISBNコードといった事前確認や修正などの業務削減を実現する。
今後は、NTT EDXの「電子教科書・教材ビューワー(EDX UniText)」と「UNIVERSAL PASSPORT」の「LMS」を連動させて、各授業で採用する電子教科書・教材の一元管理も予定している。予習内容に関する演習問題を授業で解くような反転学習の際に、学生がLMSに登録された電子教科書・教材を確認することが可能になるほか、システムを活用した課題の提出や、教員の小テストなどの教材作成にも利用できるようになる。
さらに、学生のWebでの履修登録に対応し、授業で利用する紙と電子の教科書・教材などを一覧でわかりやすく表示して、電子マネーでキャッシュレス決済が可能なサービスの提供も予定しており、教科書・教材などの購入時における支払いの手間を削減できる。
また、「UNIVERSAL PASSPORT」の機能である「学修ポートフォリオ」に「電子教科書・教材ビューワー(EDX UniText)」の利用ログを学習履歴(書籍基本情報・閲覧時間・検索回数・マーカー登録・検索回数・メモ登録・検索回数など)として表示することによって、学生の学修の記録の確認、学修状況の振り返りなどに役立てられる。ほかにも、学修記録と成績の関係の分析、学生の興味に応じたデジタル教材の紹介などにつなげることが可能になる。
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