高崎健康福祉大学高崎高校は、NPO法人Design Net-works Association(DNA)と協同開発した「Well-beingに向かう学習者」を育てる探究プログラムの教育効果を可視化するため、EdTech/HRTech企業であるInstitution for a Global Societyが手掛ける教育機関向け評価ツール「Ai GROW(アイ・グロー)」の導入を決定した。群馬県では、学校との直接契約(有償)での初導入となる。
昨今、地域社会やビジネスなどの現場で「Well-being」という考え方が最上位の目的として考えられている。さらに、教育の世界では、2019年にOECD(経済協力開発機構)が提起した「ラーニング・コンパス(学びの羅針盤)2030」において、個人や社会の「Well-being」の実現を目指すことが明記され、教育・学びのあり方、身に付けるべき資質・能力についての方向性を示し始めている。
同校がNPO法人DNAと開発した探究学習(生徒自らが課題を設定し、解決に向けて情報を収集・整理・分析したり周囲と意見交換・協働したりする学習活動)プログラムでは、生徒の幸福実現と群馬県特有の地域課題解決に力を入れ、生徒と地域の「Well-being」を目指している。これまで大切にしてきた校訓・教育目標を振り返りながら、以下の「育てたい生徒像」を定義し、その中核の教育活動である「総合的な探究の時間」を展開することに至った。
- 自他ともに認める力(自己肯定感・自信、寛容・共感・感謝・多文化共生)
- 自ら学び続ける力(主体性・やり抜く力、行動力・挑戦する力)
- 共創する力(協力する力・協働性、コミュニケーション能力)
今回導入する「Ai GROW」は、従来のペーパー・テストでは評価が難しい「資質・能力(思考力、判断力、表現力など)」を可視化する評価ツール。能力を生徒同士で評価し、評価の偏りや忖度をAIで補正することで公正な評価を行う。第1回目の受検日は5月30日を予定しており、生徒890名(高1・高2全クラス)が受検予定。今後定期的に受検することでICT教育をさらに発展させ、新たな探究プログラムの教育効果を可視化し持続的な改善を目指す。
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