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ゲームを通して自己効力感を高める! ゲーミフィケーションで子どもたちがもっと輝く学習法

学校現場の疑問や課題を解決! 第2回

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2021/09/24 07:00

 本連載では、教員コミュニティMIEE Talks@Admin.に所属されている先生方に、学校現場の課題や疑問を解決するヒントを解説いただきます。第2回は、埼玉県立越谷西特別支援学校中学部の佐藤裕理先生による「Minecraft(マインクラフト)」で生徒の自己効力感を高めることができた事例の紹介です。(編集部)

生徒とつくり上げたマインクラフトの世界

 不登校の原因はさまざまですが、「集団が苦手、自信が持てず不安になりやすい」という理由で不登校になってしまった生徒と関わる機会が多くありました。2019年度に私が担任した生徒も、不安感が強くなりやすく、学校での活動が難しい実態がありました。私は生徒に「信頼できる相手との関わりを中心に自信を持って取り組めることを増やし、自分の可能性に気づいてほしい」と考えて指導を行ってきました。

 年度当初の4月、生徒とマインクラフトを活かした学習を始めました。マインクラフトは、さまざまな形・性能のブロックを組み合わせて建物をつくったり、洞窟を探検したりできるゲームで、ストーリーはあるものの明確なゴールがない自由度の高いゲームです。最初は一緒に建造物をつくったり冒険したりしつつ、生徒が得意なことや自信を持ってできることを見定めていきました。そして生徒と一緒にプレイしながら、年度内の目標を「(1)巨大な建物を最後までつくり上げる」「(2)文化祭のステージ発表に参加し、マインクラフトでつくった映像を上映する」と決めました。

文化祭ステージで、マイクラで作ったムービーを流すことがゴール
文化祭ステージで、マイクラで作ったムービーを流すことがゴール

 目標(1)の巨大建造物については身近な大型商業施設をつくることに決まりました。実際に中の店舗を決めていく段階で、「どのような店をつくってほしいか、いろいろな先生にアンケートをとりたい」という意見が出ました。多くの先生方と自主的に関わるきっかけが生まれ、その中で人が多く集まる体育祭への参加にもつながりました。「○○先生も喜ぶから、絶対完成させたい」の気持ちで取り組むことができ、最後までつくり上げた達成感と、感謝される経験を味わうことができたのです。

 また、完成した大型商業施設はYouTubeでも公開し、日々再生数が増えていくことやコメントをもらえたことも「多くの人に認められている」という自信につながりました。

YouTubeで公開している動画の一部
YouTubeで公開している動画の一部

 続く文化祭でのステージ発表への参加では、参加するグループのお題「オリンピック」にのっとって、マインクラフトの世界でオリンピックの競技にチャレンジする様子を映像にすることにしました。生徒がキャラクターを操作し、教員が撮影する形で映像づくりを行いました。目標(1)の達成で自信を持てたことで、文化祭のステージに上がって完成した動画を見事発表することができました。


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連載:学校現場の疑問や課題を解決!

著者プロフィール

  • 佐藤 裕理(サトウ ユウスケ)

     埼玉県立越谷西特別支援学校中学部教諭。マイクロソフト認定教育イノベーター、Google認定教育者Lv1、Apple Teacher、モリサワUDフォントエバンジェリスト。ICT、特にMicrosoft PowerPointを活用した教材作りと実践、Minecraftなどのゲームを活用した授業実践を...

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