はじめに
Canvaはオーストラリア発のデザインプラットフォームで、画像制作はもちろん、動画やWebサイト、文書作成などさまざまなツールを一括して扱える優秀なツールです。このCanvaを教育活動に活用する人々がどんどん増えてきました。
ただ、その活用の方法が教員による時間割などの画像制作にとどまり、生徒主体の活動や授業以外のところでのクリエイティブなアウトプットができる方法を模索している方も多いと思います。
そこで今回は特に、
- ICTを使いたいが何をしていいかわからない。
- 探究活動が行き詰まっている。
- クリエイティブな活動をしたいがアイデアが浮かばない。
といった方々のヒントになるような活動の事例を紹介したいと思います。
端末普及の先に何があるのか?
2019年に号令がかけられたGIGAスクール構想。「令和時代のスタンダードとしての1人1台端末環境」をキーワードに、個別最適化された学びや創造性を育む学びを期待して公立の小中学校に導入が開始されました。具体的には1人1台端末の整備と高速大容量の通信ネットワークの整備を同時に行うこと。このことにより従来の日本の教育が培ってきた教育実践とICTなどのテクノロジーを融合させ、教師や児童生徒の力を最大限引き出すことを目指しました。
この動きを加速させたのが、2020年に世界的に流行した新型コロナウイルスです。臨時休校や度重なる行事の中止により、オンラインなどのICTを活用した学びが教育現場で日常化してきました。
このように、1人1台端末やICTの導入がコロナ以前よりも大きく進んだ現在の日本の教育においては、ただ「端末を活用する」ことではなく、学びのゴール、児童生徒のウェルビーイングにいたるプロセスの中で、どのような経験や成長をするのかが大切になってくるはずです。そのプロセスの中で大きな力となるのがICTであり、1人1台端末なのだと思います。