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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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子どもたちが夢中の「マインクラフト」を教材に~教育現場での活用と効果~(AD)

プログラミング教育に求められる「教えない」教え方、3つのポイントとは?

子どもたちが夢中の「マインクラフト」を教材に~教育現場での活用と効果~ 第2回

 静岡の英語&プログラミングスクール「D-SCHOOL」の現場から、これからの教育とマインクラフトの活用についてお伝えする本連載。第1回では、マインクラフトを教材として用いる教育について取り上げ、「子どもたちが自分から学びに行くような環境をつくり出すことが重要」といった気づきを皆さんと共有しました。第2回となる今回は、教材開発をしながら見えてくる、マインクラフトを使った教育について、教える側の視点に立ってお話しいたします。

「プログラミング教育」の意味

 皆さんは、必修化される「プログラミング教育」という言葉の意味を正しく理解されていますか? 文部科学省はプログラミング教育を「これからの時代に求められる教育の在り方である」として、2020年から小学校でプログラミング教育を必修化すると発表しました。それ以降、全国でプログラミングスクールが急増し、プログラミングを学ぶ小中学生が増えています。

 しかし、プログラミング教育は「プログラミングができるようになること」が目標ではありません。この点は非常に多くの人が勘違いしています。

 昨年6月に公開された、文部科学省の有識者会議における議論の取りまとめによると、プログラミング教育とは、「子どもたちに、コンピュータに意図した処理を行うよう指示することができるということを体験させながら、将来どのような職業に就くとしても、時代を超えて普遍的に求められる力としての『プログラミング的思考』などを育むこと」であり、コーディング(プログラムをつくること)を覚えることが目的ではないのです。

 また、「プログラミング的思考」とは、「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きを組み合わせて、どのように改善していけば実現に近づくのかといったことを論理的に考えていく力」としています。こうした「創造性」や「論理的思考力」を育むことこそが、プログラミング教育の意味するところになります。

効果的なプログラミング教育を実施するための3つの観点

 それでは、「創造性」や「論理的思考力」は、プログラミング教育の中でどのように養えるのでしょうか。

 では次に、実際にコース開発も行っている私がプログラミング教育を実施する際に、考慮している3つの観点について、具体的にお話ししていきたいと思います。

1.魅力的なカリキュラムであるか

 子どもたちは、好きなことには圧倒的な集中力で時間を費やします。それによって主体的な学びが生まれ、他のどんな方法よりも学習効率があがり、理解が進みます。

 子どもに何かを学んでもらいたいのであれば、まずはそれが子どもにとって魅力的であるかどうかを考える必要がありますね。なぜなら、学びにおいての主役は子どもたちだからです。これは第1回で述べたとおりです。マインクラフトやゲームを使って学ぶのが好きな子もいれば、「音楽」や「美術」、あるいは「車」や「宇宙」といったキーワードから、プログラミングに興味を持つ子もいることでしょう。いずれにしても、夢中になれることはとても大事です。

 教育はしばしば「子どもたちに何を身につけさせるか」といった目線で考えられがちですが、教育における主役は子どもたちであることを忘れてはなりません。学校教育でもアクティブ・ラーニング(生徒が能動的に学ぶ学習スタイル)の導入が進められるなど、近年その傾向は強まっています。主役の子どもたちに、いかに前のめりで楽しんでもらうかを重視する必要があります。

2.自由度の高いカリキュラムであるか

 子どもたちが自身のつくりたいものを思い通りに表現できる環境・カリキュラムをつくることは重要です。子どもたちが一番前のめりになっている時間は、自分の好きなものを創造しているときです。

 教える側が子どもに「これをつくりなさい」と命じるのではなく、子どもたちの方から「これをつくりたいんだけれど、どうすればできるかな」「こんなことをしたいんだけど、どうしたら実現できるかな」と質問される状態が、理想的なプログラミング教育の形ではないでしょうか。

3.子どもたち自身が成長を感じられるカリキュラムであるか

 プログラミングでは、「できない」から「できた」に前進する過程を、細かいステップで感じることができます。初めは全員がなにもできないところからスタートして、画面に自分の打った文字が表示され、課題をこなしていくごとに、自分なりの作品もつくれるようになっていく。この「前に進んでいる実感」が、子どもたちに「もっとやってみたい」という感覚にさせてくれます。

 時には「挑戦状」も必要です。先生や親、または友達から難しい課題(リクエスト)をもらい、それをどうにかしてクリアする。こうしてさらに子どもたちは成長していきます。

次のページ
「教える」のではなく「提案する」

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この記事の著者

水島滉大(D-SCHOOLプログラマ )(ミズシマコウダイ)

 静岡県立大学経営情報学部卒業、高校教諭 第一種免許状(商業、情報)取得。  大学では、プログラミングやマルチメディアを学び学生時代よりプログラマとしてD-SCHOOLをサポート。プログラミング教育に精通し、高校教諭免許を取得。  マインクラフト歴は7年の日本屈指のマイクラユーザー。マインクラフ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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