イーオンは、現役の小学校教員を対象に実施した「小学校の英語教育に関する教員意識調査2021」の結果を、3月15日に発表した。同調査は、同社が3月6日に開催した「小学校教員向け指導力・英語力向上オンラインセミナー」への申し込みを行った教員134名に対して行われている。
調査対象者のうち、新学習指導要領において実際に小学5～6年生の英語を教科として教えた教員（57名）に対して、授業運営がうまくいっているかを尋ねたところ、「うまくいっている」「おおむねうまくいっている」を合わせた回答が35％となり、「うまくいっていない」「あまりうまくいっていない」の合計（42％）をわずかに下回った。
授業運営が「うまくいっていない」「あまりうまくいっていない」と回答した人に、教えるのが難しいと感じている項目について尋ねた質問では、「スピーキング（やりとり）」を挙げる回答がもっとも多く、「スピーキング（発表）」がそれに続いている。
授業運営が「うまくいっている」「おおむねうまくいっている」と答えた人に、うまくいっていると感じている部分を尋ねたところ、「教科になり評価することが具体的になることで、目指す児童の姿に向けた指導ができるようになった」「積み重ねにより、子どもたちがどんどん英語に興味をもって聞いたり話せたりできるようになった気がするから」「話す聞くに関して、子どもたちができるようになったことが多くあるから」といった回答が寄せられた。
新学習指導要領において、実際に「英語活動」を3～4年生に行うこととなった教員（50名）に、授業運営がうまくいっているかを尋ねた質問では、「うまくいっている」「おおむねうまくいっている」は28％に留まり、「うまくいっていない」「あまりうまくいっていない」（48％）を大きく下回っている。
小学校の英語教育改革にともなって、文部科学省が今後学級担任を持たず英語のみを教える「専科教員」の増員を進めていく考えを示していることについて、どのように考えているかを尋ねたところ、「とてもよいと思う」は48％に達した。「どちらかといえばいいと思う」と合わせると、8割の教員が、同方針に対して概ね好意的な意見を持っていることがわかった。
2020年4月から実施された新学習指導要領による小学校英語の教科化・早期化について、新型コロナウイルス感染症の影響で予定通り進めることが難しかった点・課題と感じた点を尋ねた質問では、「児童の評価の仕方」が最多で、「自身の英語指導力」「自身の英語力」がそれに続いている。
自身の英語力アップのための取り組みに、日常的にどの程度時間を割けているかを尋ねたところ、「まったく取れない」が18％に達し、「1日1時間未満」と合わせて9割近くの教員が、1時間に満たないという結果となった。週あたりでは「週1～3時間」（43％）がもっとも多く、「週4時間以上」という回答も14％に達している。
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