GIGAスクール構想に伴い「1人1台」環境が整いつつある
教育現場での大きな変化と言えば、「GIGAスクール構想」に伴う1人1台端末の導入です。先日、Googleは「GIGAスクール構想対象自治体の約半数がChromebookを採用する見込みだ」と発表しました。GIGAスクール構想は新型コロナウイルスに伴う休校措置後から、計画を前倒しするように推し進められ、本年度中もしくは来年度中には多くの自治体で導入が完了される見込みとなっています。
しかし過去を振り返ってみると、2009年には「ニンテンドーDS」を学校でも使おうとする動きがありました。任天堂も授業支援システム「ニンテンドーDS教室」を発表しましたが、残念ながら浸透には至っていません。多くのICT機器が、同じ運命をたどろうとしていました。
さまざまなICT機器が使われることなく死蔵していく様を「文鎮化」という言葉で表すことがあります。しかし教員として、新しい機器が導入された後にただ「使え」と言われても、イメージがない状態では、使うことができないものです。それらに対して「言い訳だ」と片付けられるのもつらすぎるでしょう。
では、どのようにしてこの1人1台環境と付き合っていけばいいのでしょうか。そして、バッチリとロケットスタートを切るために必要なことについて書いていきたいと思います。
「使いこなす」ためには「使ってみる」
「鶏が先か、卵が先か」といった話になりますが、「使い方が分からないから使わない」よりも、「使い方が分からないけれども、まず使ってみよう」といった発想で始めることがおすすめです。めったなことでは壊れませんし、失敗してもやり直せばいいだけです。とは言え、何から始めていいのか分からない、何をモチベーションにして突き進めば分からないのも事実です。
体系的に「使ってみる」ために資格取得を
GIGAスクール構想で導入される端末の多くは、クラウドに接続してさまざまなアプリケーションを使うことができます。そのため、1つのアプリケーションだけに習熟するのではなく、さまざまなアプリケーションについて広く浅く知り、簡単な使い方を知る必要性があります。しかしながら、多くのアプリケーションの使い方について横断的に知るのはなかなか難しいものです。
ご安心ください。そこに応えるようにして、各社とも段階を踏みながら使うことができるようにトレーニングプログラムを用意しています。そして多くのトレーニングプログラムでは、そのプログラムを終えたり、テストに合格したりすると、資格を取得することができるようになっています。
つまり、資格を取得するために学習を進めると、その過程で多くのアプリケーションの使い方を体系的に学ぶことができるわけです。