イーオンは、現役高校生を対象に実施した「コロナ禍における現役高校生の学習状況・意識調査」の結果を、12月8日に発表した。
同調査は、現役高校生1000名(3年生:500名、2年生:250名、1年生:250名)に対して、11月20日~25日の期間に行われている。
調査対象者に、新型コロナウイルス感染症の影響による休校で、学業面においてどのような不安を抱えていたかを尋ねたところ、3年生では「受験への影響」(54.6%)がもっとも多かった。1・2年生では「学業全般の遅れ」が最多となっている。
新型コロナウイルス感染症にともなう休校で、「受験への影響」を心配していた3年生(273名)に、もっとも影響が心配だった教科を尋ねた質問では、「英語」(31.9%)がもっとも多く、社会系科目(日本史・世界史・公民など)が22.3%、数学が18.3%でそれに続いた。
学校の再開後、不安が解消されたかを尋ねたところ、「学業全般の遅れ」については、「解消された」(16.6%)、「ある程度解消された」(38.4%)を合わせて、55%が解消されたと答えている。
「地域や学校ごとの対応のバラつきによる学習格差」は、「解消された」(13.6%)、「ある程度解消された」(23.7%)を合わせて37.3%に留まり、「まったく解消されていない」(14.1%)、「あまり解消されていない」(26.6%)を合わせた40.7%が上回った。
「グループワークなど皆と一緒に学ぶ機会の減少」については、解消されたかどうかの意見が拮抗している。
進学希望の高校3年生(392名)に対して、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、自身の受験スタイルに変更があったかを尋ねた質問では、87%が「変更なし」と答えたものの、「一般入試を考えていたが、推薦入試を希望した」をはじめ、何らかの変更をした3年生が11.4%に達した。
大学入学共通テストへの準備・対策状況については、「準備・対策ができている」という回答が44.4%、「準備ができていない」が27.6%、「どちらともいえない」が28.0%と、バラツキがみられる。
大学入学共通テストの導入にあたって、英語の民間検定試験や国語と数学の記述式問題の実施見送りといった変更が相次いだことが、自身の学習状況に影響を与えたかを尋ねたところ、「大きな影響があった」(15.5%)、「多少影響があった」(36.2%)を合わせた51.7%が影響を受けていることがわかった。
英語4技能の習得強化、および大学受験における英語4技能の総合的測定の方針について、どう考えるかを尋ねた質問では、「よいことだと思う」(20.1%)、「どちらかといえばよいことだと思う」(28.9%)を合わせた49.0%が評価しており、否定的な意見を大きく上回っている。
英語4技能のうち、もっとも重要だと思う技能を尋ねたところ、「スピーキング(話す)」(55.6%)が最多で、もっとも習得が難しい技能でも「スピーキング(話す)」(57.7%)がもっとも多かった。
英語4技能をバランスよく身につけるための学習方法としては、「英会話スクールに通う」(43.0%)が最多で、以下「オンライン英会話サービスを活用する」(19.3%)、「テキストなどの学習教材を活用する」(13.9%)が続いている。
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