日本財団は、10月下旬から始まる読書週間を前に、「読む・書く」をテーマにした30回目の18歳意識調査の結果を、10月23日に発表した。
同調査は、全国の17~19歳の男女に対して、9月29日~10月5日の期間に行われている。
調査対象者に、読書は好きかを尋ねたところ、「好き」という回答は59.7%、「嫌い」は12.8%だった。1カ月に読む本は、「1、2冊」(44.8%)がもっとも多く、「まったく読まない」という人も32.7%存在している。
本を読む理由としては(複数回答)、「本が好きだから」(70.3%)が最多で、「内容に関心がある」(44.0%)がそれに続く。
よく読む本のジャンルは(複数回答)、「小説」(62.6%)がもっとも多く、以下「漫画」(49.9%)、「ライトノベル」(26.0%)が続いている。
本を読む媒体を尋ねた質問では、「紙」が67.6%を占めており、「電子書籍」は5.9%、「どちらも活用している」は26.4%だった。
新型コロナウイルス感染症の影響で、読書量が増えたかを尋ねたところ、「増えた」は24.9%に留まり、「変わらない」が69.1%を占めている。
普段、新聞を読んでいるかを尋ねた質問では、「読んでいる」という回答は32.7%だった。
新聞を読む理由としては(複数回答)、「世の中のことを幅広く知れる」(50.8%)がもっとも多かった。一方「新聞を読まない理由」(複数回答)は、「読むのが面倒くさい・読む時間がない」(47.8%)が最多となっている。
新聞を「読んでいる」と答えた人に、1日でどれくらいの時間、新聞を読んでいるかを尋ねたところ、「5分以上10分未満」(44.3%)がもっとも多く、「5分未満」(32.7%)がそれに続いた。また、読んでいる面としては(複数回答)、「1面」(54.4%)、「総合面」(24.2%)、「政治」(18.7%)が上位を占めている。
文章を書くことが好きかを尋ねた質問では、「好き」という回答が29.4%、「嫌い」が27.7%だった。
本を読む冊数と、文章を書くことが好きな割合の相関をみると、本を読む冊数が多い人ほど文章を書くことが好きな割合が高い。なかでも月に「3冊以上」の本を読む人は、46.2%が文章を書くことが「好き」と答えている。
文章を書くことが好きな理由は(複数回答)、「書きたいことがある」(56.1%)が最多だった。一方、文章を書くことが「嫌い」な理由としては(複数回答)、「書くことが苦手」(62.5%)、「どう書いてよいかわからない」(45.5%)が上位となっている。
文章を書くことに関連して、特に好きなものを1つ選んでもらったところ、「短文をSNSに投稿」(24.0%)がもっとも多かった。
読解力が低下しているといわれる現状については、「好ましくない」と考える人が65.4%に達している。
自身の読解力が低いと思うかを尋ねた質問では、「思う」という回答が38.2%、「思わない」は33.7%だった。
読解力が低いと思う理由としては、国語の成績が悪いことや国語に苦手意識があること、文章の内容をすぐに理解できないといった理由を挙げる意見が多い。また、「友だちと話していても会話があまりできないから」「他人の話の意図を汲み取れない」「あまり本を読まないため」「本を読む習慣がないから」といった意見もみられた。
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