MM総研は、国内におけるChromebookの市場規模調査結果を、10月21日に発表した。
同調査によれば、Chromebookの稼働台数は教育市場での好調な需要を背景に、2019年末の24万5000台から2022年末には616万6000台に拡大すると予測される。
文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」では、多くの自治体でChromebookを採用しており、2020年の出荷台数は157万1000台に達する見込みである。もっとも出荷が多いと予測される2021年1~3月期を含む2021年は、281万5000台(前年比79.2%)に達するとみている。
新型コロナウイルス感染症の影響で、「GIGAスクール構想」の端末配備が従来の4か年計画から1年に大幅前倒しとなったことが、国内ノートパソコン市場の拡大にもつながっている。そのため、ChromebookだけでなくWindowsタブレットや画面回転型ノートパソコン、iPadの出荷も好調に推移した。2020年の国内ノートパソコンの出荷台数は、過去最高だった2019年を超える1196万5000台に達することが見込まれる。
なお、国内ノートパソコンの総出荷台数に占めるChromebookの比率は、2020年には13%に拡大し、2021年には24%を占めると予測している。
10の自治体に対して、端末OS選定要因や、目指している活用法を尋ねたところ、ChromebookはICT活用基盤にクラウド利用を前提とし、政府補助を含む予算内で安全安心に留まらない授業や指導を実現するという観点で選ばれていた。ローカル環境でリッチな作業を得意とするWindowsやmacOSの置き換えではなく、クラウド時代のパソコンとして、新たな需要を拡大していることがわかった。
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア