麻布大学は、同校の学生を対象に実施した、新型コロナウイルス感染症の感染防止のために行っている、オンラインの遠隔式授業に関するアンケート調査の結果を、9月17日に発表した。
同校は、学生が新型コロナウイルス感染症の感染リスクを気にすることなく、安心して自宅から学習機会を得られるよう、4月28日から前期の全期間(9月22日まで)の予定で遠隔式授業を実施している。
今回の調査は、5月末に行われ、全学生の約半数となる1035名から回答を得た。
調査対象者に、遠隔式授業に対する評価を5段階で尋ねたところ、遠隔式授業にストレスを感じていない人(4点以上)が、約7割に達している。一方、強くストレスを感じている人(最低評価)は4.5%に留まった。
授業形式では、オンデマンド動画を用いた授業がもっともストレスが小さく、「Google Meet」を使用したオンライン(同期型)授業や、音声付きPowerPointファイルを用いた場合は、それぞれ10%、12%程度の学生がストレスを感じている。
遠隔式授業の総合的な満足度は、全学部全学科で10点満点中6.91点と、比較的高い評価を得た。
学生が、遠隔式授業の受講にあたってとても困っている科目を「要改善科目」、モデル授業として推奨すべき科目を「推奨科目」として、科目ごとの評価を尋ねた質問では、「要改善科目」となった授業では「資料の提示」「資料の内容」「教員の対応」などが問題点として挙げられ、「授業の質が担保されていない」と感じる学生が多いことがわかっている。「推奨科目」では、授業に必要とされる多くの項目が選ばれており、総合的に魅力を感じる授業であることが明らかになった。
今回の調査結果を受けて、「要改善科目」を担当している教員には授業内容の改善を依頼するとともに、「推奨科目」の担当教員からは授業設計などを紹介してもらうためのFD講演会の実施を予定している。
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