エースチャイルドは、教員と保護者がSNSを通じて連絡や情報共有できるSNS学校連絡システム「つながる連絡」の導入実証実験の結果を、4月15日に発表した。
「つながる連絡」は、同社が提供中の「つながる相談」の機能をベースに、教育現場へのヒアリングを重ねることで、教員・保護者のニーズをくみ取った機能を実現しており、教員の負担となる時間外での対応を防止する。
ほかにも、管理者によるすべてのやり取り内容の確認が可能なので、ミスや不正を防止でき、やり取りにあたって保護者、教員それぞれのLINE IDはわからない仕組みとなっている。また、頻繁に利用する文章を短時間で送信可能な定型文管理機能、出欠確認機能、「学年」「所属クラブ」など特定の属性の生徒向けにメッセージを一斉配信する機能、対応時間外に連絡を受け取った際に自動でメッセージを返信する機能、レポート機能などを搭載する。
今回の実証実験は、千葉県柏市内の小学校2校、中学校2校で「つながる連絡」を試験的に利用するとともに、学校連絡業務を効率化する機能についての調査も行った。
なお、学校でSNSによる連絡システムを導入するにあたっては、市の定めるセキュリティ基準や個人情報保護条例などに対応する必要があるため、同社は市の教育委員会と協議の上で、必要な審議を諮り、文書の作成や機能の調整を行っている。
実証実験の結果、各学校で80%~95%の保護者がLINEを利用して出欠・遅刻連絡を行い、保護者アンケートでは「利用前と比べて、学校からの連絡を簡単に受け取れるようになった」という意見が多数得られた。新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう休校時も、「学校からスムーズに連絡が来たので助かった」と高く評価されている。
また、教員が勤務時間外に個人のSNSでやり取りする心配もなく、電話やメールでの連絡よりもスムーズに連絡事項を届けられるため、業務改善にも役立つことが確認された。
今後は、引き続き現場の要望を反映し、機能改善を進める。さらに、オンラインでの学習支援サポート、各種データの取得・分析なども行えるようにして、多くの学校に提供していく。
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