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【先生のコミュニティ紹介】悩める先生に向けて、現場目線のプログラミング教育イベントを開催する「Type_T」

有志の先生でつくるコミュニティを紹介! 第1回

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2020/04/21 07:00

 有志の先生・教育関係者の方々でつくる「コミュニティ」活動をご存じですか? どのコミュニティも、より良い学びの実現に向けて、情報交換やワークショップ運営といった活動に日々取り組まれています。EdTechZineではその方々を応援したいと考え、コミュニティを紹介するコーナーを設けました。今回注目するのは、プログラミング教育の良さを広めるべく、現場の先生に寄り添ったイベントを開催する「Type_T」です。代表の鈴谷大輔先生にご紹介いただきます。(編集部)

基本情報

代表

鈴谷 大輔(すずや だいすけ)

 小学校教諭。みんなのコード プログラミング教育 養成塾(2019夏期集中コース)修了。プログラミング教育関連のイベント運営に複数携わる。放送大学「Scratchプログラミング指導法」ゲスト出演。Maker Faire Tokyo 2019(東京ビッグサイト)「STEAM教育ツール、どう選ぶ? どう使う?」登壇。

主な活動内容

 プログラミング教育関連の研修会、子ども・親子向けワークショップ、情報発信・交流、実践紹介など。

 「Type_T」は、プログラミング教育に携わる先生たちが共通して名乗れるグループとして活動を始めました。参加者自身の情報発信・交流、研修プログラムの提供などを行っています。

 「【T】とにかく・【Y】やってみる・【P】プログラミング・【E】教育(Education)・【T】ティーチャーズ」の頭文字を取って、「Type_T」です。プログラミング教育で著名な平井聡一郎先生が「つべこべ言わずに やってみろ」とよくおっしゃっていることに呼応して、「つべこべ言わずにやってみる」「とにかくやってみる」と定まりました。

 「Type_T」では、自分たちや参加者自身がまずプログラミング教育を体験し、児童の立場を理解することが実践への近道だと考えています。クリエイティブに物事を考えることは、児童にとって大きな経験となります。実践者から、今までの授業を見直すことにもつながるとの意見もありました。授業内容や教え方は、お互い参考になることが多いですし、新しい発想にもつながるからです。Webサイトには、模擬授業で使用した指導案も掲載されていますので、参考になれば幸いです。

プログラミング教育の良さを伝えること

 GIGAスクール構想など、教育分野でもICTに対する変化が進んでいます。新型コロナウイルス対応による、オンラインでの授業の試みもそのひとつと言えます。臨時休校中に過ごす上でも、教科書の内容を教えるだけなく、児童自身が主体的に学ぶ環境が必要だと改めて感じます。

 同じように本年度から始まった新学習指導要領で新たに導入されたのが、「プログラミング教育」の視点です。しかしながら、数年前まで名前ばかりが先行し、どのように行っていくべきかといったことについては手探りな状態でした。私たち「Type_T」のメンバーには、全国においても先進的な取り組みをしている先生方がたくさんいます。私たち自身が、実践者であり発信者であるメリットは計り知れないと思っています。

 学校でプログラミング教育を学ぶことは、日常生活で使われているプログラムに対する見方・考え方を養うことにつながります。「Type_T」で、教員向けの研修会だけでなく、子ども向けのプログラミング体験会を行うのは、プログラミングとの出会いを大切にしているからです。子どもたちがあるテーマに合わせて自分の思った通りに作品を作ったときの姿は、とても生き生きしています。このような体験が、ほかの学習活動でも活かされると思います。

共通の旗印として

 「Type_T」という共通の旗印を作ることで、質問しやすい空気が生まれるだろうと考えました。近くに「Type_T」のメンバーがいると分かれば、つながりが生まれます。

 草の根のネットワークを広める意味でも、「Type_T」というグループが果たせる役目はあると思っています。

2019年度の活動

  • 8月:設立、Webサイト立ち上げ
  • 9月15日:コワーキングスペース秋葉原 実技体験会&打ち合わせ
  • 10月5日:日本標準総合物流センター「ふれあいまつり」にてワークショップを開催(子ども向け)
  • 12月8日:日本マイクロソフト品川本社にて「模擬授業で体験! 電気の利用×プログラミング教育」を開催(教員向け)
  • 1月25日:日本標準総合物流センターにて「プログラミング研修会」を開催(教員向け)
  • 3月29日:Zoomを活用して正式発足前の話し合いを実施。2020年度4月1日から本格始動

ミッションステートメント

 子どもも先生も、ワクワクしながらプログラミング教育に取り組める国にする。

教員へのアプローチ

  • 失敗しようとも、先行事例を作り続ける。
  • 気前よくシェアする。
  • みんなでやってみる。
  • 真似できる実践を紹介する。
    • 苦手な人にも「やってみよう」と思わせたい。
    • 子どもたちが受ける、プログラミング教育のレベルの底上げを図りたい。
    • 一部のすごい人の事例ではなく、みんなが少しずつでも取り組めるようにしたい。
    • 格差の解消。

子どもたちへのアプローチ

  • ワークショップを開き、体験をしてもらう。
  • 授業を通して、プログラミングの楽しさを伝えたい。
    • 「もっとやりたい!」を引き出したい。

参加者視点の「教育イベント」

 「Type_T」は教育関係者向けのプログラミング教育コミュニティとして本格的に活動を開始します。

 きっかけは2019年3月31日、サイボウズ株式会社(東京オフィス)で行った、小学校のプログラミング教育に関する勉強会です。

発足のきっかけとなった「WATCHA!?プログラミング」
発足のきっかけとなった「WATCHA!?プログラミング」

 ここでは、プログラミング教育についての概論として、みんなのコードの利根川代表をはじめとする方々に登壇いただき、講義としての基礎的な部分を確認しました。

 また、多角形の作図、アンプラグド体験、プログラミング喫茶といった体験コーナーを用意し、ハードルを下げることを心がけました。

 今後もプログラミング教育について広める場を作っていく必要がある、実践を広め、さらに基本的な部分から取り組む必要がある。このときの有志メンバーのそうした考えから、「Type_T」が発足しました。

 同年12月8日に小学6年生理科の電気の利用単元に限定したプログラミング教育 模擬授業イベントを開催したのもその考えからです。

2019年12月に開催したイベント「模擬授業で体験! 電気の利用×プログラミング教育」
2019年12月に開催したイベント「模擬授業で体験! 電気の利用×プログラミング教育」

 「Type_T」のメンバーの誰もが、最初からプログラミング教育について自信があった訳ではありません。しかしながら、少しずつ実践をして改善を図ることで、何とか広める段階にまでたどり着きました。

 その中で忘れないようにしているのは、「はじめの一歩の大切さ」です。何のサポートもない状態で踏み出すのは勇気が要りますが、周りに「Type_T」のメンバーがいて、困ったときには質問できる状態であれば、「体験してみようかな」と思ってもらえると考えました。ですから、前述の理科のイベントでは模擬授業という形にして、実際の授業の流れを体験しながらそれぞれのプログラミング教材について触れられるイベントとしました。

 ここまでは今までの理科の流れと一緒だ、ここに体験が入るのか、こういう操作でプログラムを作るのか、といったことを理解していただけたと思っています。

メンバー募集について

 プログラミング教育について興味がある教育関係者であれば、どなたでも参加できます。Facebookページを作成しましたので、活動の様子をご覧ください。一緒にやってみようかな、という方はお気軽にお問い合わせください。

 詳しくはホームページまたは入会フォームをご参照ください。

 また、「Type_T」のメンバーが自分の実践を輪番で語る「Type_TのTT(とにかくやってみたトーク)」を毎週火曜日に配信します。第1回は2020年4月21日(火)18時からです。

 「Type_T」メンバーはZoomでの参加ですが、YouTube Liveではどなたでもご覧いただけます。ぜひみなさんでわいわい議論しながら交流しましょう!

【編集部より】先生のコミュニティを続々紹介予定です!

 本コーナーでは、今後も先生・教育関係者の方々主導のコミュニティを紹介していく予定です。EdTechZineの会員登録(無料)を行い、下の「この連載の更新時にメールでお知らせ」ボタンを押していただくと、新着記事をメールでお知らせいたします。コミュニティ活動にご興味がある方は、ぜひご登録ください。

 また「うちのコミュニティを紹介してほしい!」という方は、TwitterFacebookメールでご連絡ください。編集部で検討の上、返信いたします。



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