世界100か国・地域、230万人のテストデータを活用した英語能力のベンチマーク、「EF EPI英語能力指数2019年版」と35万人の学生の英語能力テスト結果を分析した関連レポート、「EF EPI-s」が公開された。
EF EPI英語能力指数は、イー・エフ・エデュケーション・ファースト(以下、EF)が公開・提供する無料オンライン英語能力測定テストEF SETの前年度受験データを元に、非英語圏の国と地域における英語能力を経年的に計測・追跡するためのベンチマークとして毎年発表されている。
受験者数230万人、調査対象国100か国・地域へと拡大した2019年のランキングでは、5段階の能力レベル最高位の「非常に高い英語能力」に位置付けられた国は過去最高の14か国に上り、世界全体の英語能力は引き続き上昇傾向にあることが示された。加えて、前年比でEF EPIスコアが大幅に上昇(2ポイント以上)した国は11か国に上り、大幅な下落はわずか4か国にとどまった。一方、日本の英語能力指数は前年より0.29ポイント下落の51.51 (前年実績51.80)で9年連続の下落。順位も100か国中53位(前年実績49位)となり、参加国の拡大にともない順位が下落する結果となった。
また、2019年版レポートに合わせて、43か国、数千校の全日制学校に在籍する13~22歳までの学生の英語能力テスト結果を分析した関連レポート「EF EPI-s」が同時に公開された。全学生の傾向として、リーディングスキルよりもリスニングスキルが先行して上達する傾向にあり、年齢が上がるにつれてその差は顕著になっていく。さらに、13歳までの英語能力に大きな差はないものの、14~15歳の2年間の伸びに大きな差が見られ、16歳までにCEFR B1( EF SETスコア 41-50/中級レベル)以上を達成している学生はその後も継続して英語能力が伸びる傾向にあり、逆に16歳以降にCEFR A1~A2(EF SETスコア 1~40/基礎レベル)を脱却し、より高いレベルに達成する生徒の数はかなり少なくなっている。
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