富士通総研と大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部システムデザイン工学科の井上明教授は、Society5.0時代の変革を担う「チェンジメーカー」人材を育成するための新たな人材育成手法「ReBaLe(レバレ)」を共同開発し、「第11回情報システム教育コンテスト(ISECON2018)」にて最優秀賞を受賞したことを、7月30日に発表した。
「ReBaLe」は、「創る」と「学ぶ」が循環する新たなアクティブラーニング手法として、課題解決に求められる基礎知識や思考力の習得と、解決を実現するために新たなシステムやサービスのプロトタイプ開発および社会実装に一体的に取り組むことを可能にしている。
「学び」を深めるためのリバースデザインと、「創る」ためのリデザインの2つのフェーズで構成されており、リバースデザインでは身の回りにある既存の社会システム・製品・サービスの中から学習者自身が関心を持つテーマを選んで、仕組みの分解とプロトタイピングによる再現を行う。
リデザインでは、リバースデザイン段階で学んだ仕組みと技術を活かし、新たな課題を解決する社会システムを創造する。
それぞれの学びの過程において、富士通総研と大阪工業大学それぞれの強みが活かされており、知識の獲得とともにチェンジメーカーに求められる「発想力」「創造力」「感性」「思考力」、および新たな課題解決を全体として「デザインし、組み立てる力」を育成できる。
すでに、大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部システムデザイン工学科における授業では、「ReBaLe」を用いた実証授業が行われており、感性や論理的思考力としての「言語、シンボル、テクストを活用する能力」「知識や情報を活用する能力」、発想力・創造力・デザインし、組み立てる力としての「テクノロジーを活用する能力」「大局的に行動する能力」について効果が確認されている。また、こういった実践結果が「第11回情報システム教育コンテスト」で評価され、最優秀賞の受賞につながった。
今後は、「ReBaLe」の手法を大学生だけでなく、小中学生・高校生向けのプログラミング教育・STEAM教育や、社会人教育といった幅広い分野へ応用することを目指し、実践を展開していく。
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