サイボウズは、一般社団法人学校地域協働センターラポールくしろ(以下ラポールくしろ)と協定を締結し、教育現場の業務効率化を目的に「kintone(キントーン)」を活用した校務支援システムの実証実験を開始していることを発表した。
ラポールくしろでは、キャリア教育としての学校と地域を繋ぐコーディネート業務や、プログラミング教育の教員研修などの課題解決に向けて学校と地域で協働する活動を進めてきた。そのなかで、教職員の業務過多な状況は今後も恒常的な課題になると考え、ICTを活用した業務効率化による課題解決の検討を始めた。
ラポールくしろは、kintoneを採用する理由として以下の点を釧路市教育委員会、弟子屈町教育委員会へ提案し、賛同を得たことで実証実験の実施にいたった。
- 他社で働きながら運営参画するラポールくしろ理事メンバーの業務において、文書管理やイベント管理、その他意思決定におけるコミュニケーションなどに活用可能。
- プログラミング教育教員研修において、kintoneを利用した「プログラミング教育指導案」もあることから、日常で利用するシステムをプログラミング教育にも活用することで新たな負担の削減に繋がる。
- 教職員自らアプリを自由に作成でき、自分たち自身で使いやすいシステムを作ることができる。また、各校独自のアプリなど自由に作成しながらも、学校同士でアプリの研究をして、良いものは融通し合い、域内の飛躍的なICT活用の向上を狙うことができる。
- 域内の各校における校務支援ツールをkintoneに統一することで、学校間で共通のプラットフォームを確立する。その結果、たとえば教員が異動先の学校でも慣れた操作や画面ですぐに校務支援ツールを使用できるため、業務におけるストレスの削減に繋がる。
- 各教職員がkintoneアカウントを所有することで、学校を超えた繋がりを作り、小学校と中学校が連携することも可能にするほか、他校に所属しても教員同士の情報交換を行うことができる。
4月1日に開始した実証実験は1年間の実施を予定しており、釧路市立鳥取西小学校、釧路市立鳥取西中学校、弟子屈町立川湯小学校、弟子屈町立川湯中学校の4校では実際にkintoneを活用し、学校行事予定やお知らせ、生徒指導等についての共有を行っている。まずは8月1日に釧路市教育委員会、弟子屈町教育委員会、教職員への中間報告会を行い、2020年3月に成果報告を行う予定となっている。
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