ベネッセ i-キャリアと富士通は、大学の経営改善や学生支援、教育の質向上を目的に、学内データを分析して改善施策立案を行うなどの「大学IR(Institution Research)」分野において、協力してサービスの開発・提供に取り組むことで合意したことを、3月19日に発表した。
ベネッセ i-キャリアは、問題解決力を測定する学生向け検査の「GPS-Academic」や、学生意識調査「大学生基礎力レポート」、英語4技能を測定する「GTEC」といった、学修成果を可視化するアセスメントを提供しており、これらアセスメントは全国の約360大学にて、年間約26万名の学生が受検している。
今回の合意に基づき、ベネッセ i-キャリアが年間26万名の学生に実施しているアセスメントでの結果分析による知見と、富士通の学内データを収集・統合する「Unified-One統合データベース」を組み合わせることで、学修成果の可視化や他大学との比較・評価が可能になり、大学IR活用の効果を大きく向上させる。
まずは第1弾として、入学者受け入れ方針を検証する管理画面機能「AP(アドミッション・ポリシー)ダッシュボード」と、卒業認定・学位授与の方針を検証する分析ツール「DP(ディプロマ・ポリシー)ダッシュボード」の販売を、3月19日に開始した。
「APダッシュボード」は、毎年の入試データとアセスメントデータの組み合わせによって、各大学がアドミッション・ポリシーとして求めた学生を獲得できているかどうかを、学部や出身校といった観点から多角的に検証し、入学の選抜基準や入学後の具体的な学生支援の検討を可能にする。
「DPダッシュボード」は、学生の就職情報や成績データとアセスメントデータを組み合わせることで、各大学がディプロマ・ポリシーで示した資質や能力を学生が習得できているかを多面的に検証し、就職支援の改善を可能にするとともに、カリキュラム改善のための検討材料にできる。
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