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EdTechビジョナリーインタビュー

国内外で200万人が利用する学習ノート共有アプリ「Clear(クリア)」――アルクテラスの新井豪一郎氏が目指す「主体性」の格差の解消とは?

EdTechビジョナリーインタビュー 第3回


 テスト前になると飛び交う「ノート貸して!」の声。ノートを見せ合い、教え合う、そんな教室での光景がネット上で展開されている。アルクテラスが企画開発・運営する学習ノート共有アプリ「Clear(クリア)」だ。既に国内外で200万人以上が利用し、Global EdTech Startup Awardsの世界大会で優勝するなど、アルクテラスは今最も注目されるEdTechベンチャーの1社といえるだろう。その代表取締役社長 新井豪一郎氏に、開発経緯や教育に対する思いなどについてお話しいただいた。

アルクテラス株式会社 代表取締役社長 新井豪一郎氏
アルクテラス株式会社 代表取締役社長 新井豪一郎氏

「いつでも・どこでも・誰からでも」主体的に学べる環境に

――アルクテラスの学習ノート共有アプリ「Clear」が中高生の間で急速に広がっています。自分のノートをスマホで撮影して共有するという、学習者の主体性がエンジンとなっているユニークなサービスです。どのような意図で開発されたものだったのでしょうか。

 私たちが「Clear」を通じて実現したいのは「教育の分散化」です。これまでの1人の先生が全員を教える「一斉型」に加えて、新しい学びの形として「学習者同士が学び合う」「好きな時に学びたい人から学べる」など、多種多様に分散した環境を実現したいと考えています。

 「Clear」ではノートを共有することで、自然とさまざまな人のノートを参考にして学び、教え合うことが可能です。さらにスマホがあればどこでも学べる。時間に縛られることもありません。このような環境で、学ぶ側は自分が理解しやすい人や楽しく学べる人から学べ、教える側も自分の学びを深めることができます。

 そして、分散化の先には「学習機会の格差の是正」という大きな目標があります。経済格差や地域格差はもちろんですが、私たちが特に意識しているのが、将来のすべての学びに影響する「主体性」の格差の解消です。勉強が面白くなければ主体的に学ぶのをやめてしまうし、やらされている気分になると勉強が面白くなくなる。学校を卒業して社会人になっても、主体的に動けない人は人生を楽しむこともできなくなるでしょう。その負のスパイラルをどこかで断ち切りたいと考えています。

 現在の学びは、学校でも学習塾でもほとんどが「座学の受け身」スタイルです。そうなるとどうしても教えを請う形になり、「勉強させられる」形になりがちです。

 もちろん従来型の教育でも、先生に質問したり、参考書を買いに行ったり、主体的な学びを実践する機会はあります。それに加えて、ノートを見せ合って褒め合ったり、感謝されたり、質問したりされたりするといったコミュニケーションの中で学ぶプロセスが楽しめれば、主体的に勉強する楽しさにもつながるでしょう。

 そうしたみんなでワイワイ勉強しているような体験が、「Clear」なら時間や場所といったハードルを越えて容易にできる。そもそも「Clear」を利用するユーザーさんの一番の目的は「わからないところを解決すること」です。主体的にアプリを立ち上げなくてはその輪に加わることもできない。その上で、自分がわかりやすくまとめられたノートを自分の意思で探しに来たり、ユーザーさん同士で教え合うQ&A機能で質問したりして、主体的に学びを得ていく体験ができます。さらに理解したら、人に教えることもできます。これもすごく楽しい。実際にやってみていただくと、よくわかると思いますよ(笑)。

「Clear」のノート共有画面。学習したい単元のノートを自ら検索して見つける、「主体的」な学びができる。

 学習とは本来、とても楽しいものです。従来の環境でも、主体的にどんどん学んでいくことができる人もいますが、そうでない人もいます。そんな人にも「Clear」で主体的に学ぶ面白さを提供したいのです。

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起業を模索する中、浮かび上がってきた子ども時代の学びの記憶

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウ マミ)

エディター&ライター。児童書、雑誌や書籍、企業出版物、PRやプロモーションツールの制作などを経て独立。ライティング、コンテンツディレクションの他、広報PR・マーケティングのプランニングも行なう。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集部所属。好きな言葉は「愚公移山」。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


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