日本リカバリー協会はベネクスと共同で、「ジュニア年代のリカバリー白書2025レポート Vol.1」を6月3日に発表した。同レポートは、ユーフォリアが展開するスクール運営のDXプラットフォーム「Sgrum（スグラム）」に登録している保護者に対して、3月31日～4月10日の期間に行われた調査に基づいている。
同調査の回答数は、幼稚園児の保護者が449名、小学校低学年の保護者が468名、小学校中学年の保護者が592名、小学校高学年の保護者が670名、中学生の保護者が738名、高校生の保護者が295名となる。
調査対象者に、自身の子どもの疲労状態を尋ねたところ、年齢の上昇にともなって疲労度合が増加する傾向にある。幼稚園児では69.5％が「元気」な状態を保っているのに対して、中学生では30.8％まで低下した。また、何らかの疲労を感じている子どもの割合は、幼稚園児の30.5％に対し、中学生では69.2％まで増加し、高校生でも65.8％に達している。
平日の睡眠時間を尋ねた質問では、幼稚園児では9時間以上が74.7％を占めており、10時間以上が40.8％で最多だった。しかしながら、学年が上がるにつれて睡眠時間は徐々に短縮し、中学生では7〜8時間（37.8％）がもっとも多く、6時間未満（3.7％）もみられた。高校生では、6時間未満が13.2％まで増加し、6〜7時間（36.6％）が最多となり、7時間以上の睡眠を確保できている高校生は50.2％にとどまった。
休日の睡眠時間は全体的に増加傾向がみられた。高校生の場合、平日には13.2％だった6時間未満が、休日には4.4％まで減少し、8時間以上は59.3％に達している。中学生も、平日は6時間未満が3.7％もみられ、7〜8時間がもっとも多かったのに対して、休日は8〜9時間（35.8％）が最多となった。なお、幼稚園児や小学生の睡眠時間は、平日と休日で大きな差はみられない。
平日の就寝時刻は年齢が上がるにつれて遅くなり、それにともなって睡眠時間も短くなる。幼稚園児と小学校低学年では21時台（幼稚園児は53.0％、小学校低学年は60.0％）がもっとも多い一方、中学生では22時台（47.4％）、高校生では23時台（41.8％）が最多となったほか、高校生の24時以降は30.8％に達しており、就寝時間の遅さが中高生の睡眠時間短縮のおもな要因となっている。
休日になると就寝時刻は全体的に後ろへシフトした。高校生では24時以降が平日30.8％だったところ39.4％まで増えており、とりわけ25時以降が平日6.8％のところ11.4％と大幅に増加した。一方で、起床時間も遅くなるため結果的に睡眠時間は平日より長くなり、8時間以上の睡眠を取る生徒が増えることとなる。
学習時間を尋ねたところ、幼稚園児では「ほとんど学習時間がない」が約70％を占めた。小学生になると学習時間は大きく増加し、中学生と高校生の学習時間では二極化傾向がみられる。中学生では「ほとんど学習しない」が20.1％である一方、1時間以上が45.6％となり、学習時間の格差が明らかになった。高校生になると二極化はさらに進み、「ほとんど学習しない」が38.0％と大幅に増加する一方で、1時間以上学習する生徒は42.7％となっている。
スマートフォン・携帯電話の使用時間も年齢が上がるにつれて大きく増加するものの、幼稚園児でも、36.3％がスマートフォンや携帯電話を使用していることがわかった。小学生では学年が上がるにつれて使用時間が増え、高学年になるとさらに増加する。中学生では2時間以上が48.1％、3時間以上が19.4％と急増し、高校生では3時間以上が41.4％まで増加した。
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