両備システムズは、小中学校向け教員業務改善ツール「校務の宝箱シリーズ」を開発したことを、4月17日に発表した。4月23〜25日に東京ビッグサイトで開催される「EDIX東京」へ参考出展される。

政府は2019年にGIGAスクール構想の第1期を開始し、小中学校の児童生徒一人ひとりにタブレット端末を配布し、校内のインターネット接続環境を整備した。2020年のコロナ禍を背景に、この取り組みは全国で加速。その結果、小中学校では1人1台のタブレット端末が導入され、教育のデジタル化が進んでいる。しかし、教員の負担は依然として大きく、働き方改革の推進が緊急の課題となっている。
同社は岡山県内の小中学校に対して、GIGAスクール構想第1期からタブレット端末の導入や保守、ICT支援員の派遣などの導入実績を積んできた。学校現場では教員の業務負担も大きいことから、ICTを活用して何か解決できないかと学校を訪問しているICT支援員が度々相談を受け、そういった声に応えるべく業務改善ツールの作成を進めてきた。
現在、学校で使用されている業務改善ツールの中には教員が独自に作成したものも多くあるが、教員の異動などが原因で作成者が不在となりメンテナンスができなくなるケースも度々発生している。そうした事態にも対応できるように、同社で開発したツールをサービス化し、学校現場でも安心して活用できる仕組みを構築した。

校務の宝箱は、現在1〜15シリーズまで用意されている。いずれも学校現場からの要望で開発したツールであり、教員の業務効率化を実現する。時間割作成やスケジュール調整など、日常の中で時間を取られる業務をツールに任せることで、事務時間の削減化を目指し働き方改革を実現する。また、Google Workspaceで作成したサービスのため、Googleアカウントとインターネット環境があれば別途アプリのインストールや特別な環境構築は必要なく、手軽に使い始めることができる。
シリーズの内容は次のとおり。
- 授業時数計算表ツール
- 時間割表作成ツール
- 三者面談日程調整ツール
- テスト一括作成ツール
- 校内施設予約システム
- 席替えシート
- 百ます計算
- 県内旅程表
- 年間行事予定表
- 職員座席表
- クラス替えシステム
- デジタル出席簿
- 提出物管理表
- 健康観察フォーム
- 勤怠管理システム
これらのツールは、今後さらなるシリーズ拡張を予定している。教員の業務改善ツールのみならず、児童生徒のタブレット活用率を上げるためのツールやダッシュボードと絡めたタブレット端末活用率の見える化など、教育委員会や学校現場との連携を深め、実際の教育現場に即した開発、展開を進めていく。
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