日本財団ドワンゴ学園が2025年度に開設した通信制大学「ZEN大学」は、4月9日に都内で入学式を行った。式の模様はオンラインで中継されたほか、会場では事前の抽選で当選した80名の新入生が出席した。
ZEN大学はすべての授業をオンラインで受講できる大学で、学生は「数理」「情報」「文化・思想」「社会・ネットワーク」「経済・マーケット」「デジタル産業」の6分野・279科目の中から希望の授業を選択して受講する。多くの授業は事前収録型のオンデマンド形式で配信されるため、好きな時間に自分のペースで学ぶことができるという。
同学の第1期生となる入学者数は3380名で、そのうち高等学校および高等専門学校からの進学者は59%(N高等学校・S高等学校からの進学者は全体の42%)、社会人は22%となっている。新入生の年齢は10代が69%、20代が18%と、全体の9割近くを若年層が占めている。
入学式で学長の若山正人氏は「しなやかな心を持ち、社会とのつながりを意識し、失敗を恐れず新しいことに挑戦してください。専門的知識の獲得に務めるとともに、複眼的な思考ができる広い視野の獲得を心がけてください」と、新入生へエールを送った。

なお、入学式では教職員が着用するアカデミックガウンも披露され、デザインを手がけたコシノジュンコ氏もゲストとして登壇した。

新入生の一人である藤井健佑さんは、もともと全日制の高校に通っていたといい、「オンラインでいつでも授業が受けられる点に加えて、リアルのイベントや研究機会も充実していたため、ZEN大学への進学を決めました」と話す。進学を機に秋田県より上京した藤井さんは、日中は企業のインターンシップ等に参加し、夜間に授業を受ける予定だという。また、ZEN大学の文化祭である「磁石祭」の運営スタッフとしてもすでに活動しており、「将来は地元の秋田県で『ニコニコ超会議』のようなエンターテインメントのイベントを開催したいです」と笑顔を見せた。
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