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EdTechZineオンラインセミナーは、ICTで変わりつつある教育のさまざまな課題や動向にフォーカスし、最新情報をお届けしているWebメディア「EdTechZine(エドテックジン)」が主催する読者向けイベントです。現場の最前線で活躍されているゲストの方をお招きし、日々の教育実践のヒントとなるような内容を、講演とディスカッションを通してお伝えしていきます。

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キーパーソンインタビュー

ICTによる業務効率化だけでよいのか? 教員の働き方に「遊び」をもたらす、セガXD×東京学芸大の研究

ゲーミフィケーション研究所「教育現場のためのゲームフルイノベーション Project」関係者インタビュー


 教育現場でのICT活用や働き方改革は推進されているものの、教員の業務負担はまだまだ大きいのが実情だ。そうした中、セガ エックスディー(セガXD)が設立した「ゲーミフィケーション研究所」は、東京学芸大学と連携し、教育現場の課題解決を目指す「教育現場のためのゲームフルイノベーション Project」をスタート。ICTの活用などによる「効率化」へ焦点が当てられてきた教員の業務改善に、「ゲーミフィケーション」という新しい視点を取り入れることで、どのような課題が解決できるのか。教育分野におけるゲーミフィケーションの可能性と、今回のプロジェクトが目指す姿について、セガ エックスディーの杉谷勝久氏と、東京学芸大学の荻上健太郎氏、高橋浩一氏に伺った。

ゲーミフィケーションの効果はモチベーションアップだけではない?

──改めて「ゲーミフィケーション」とは何か教えてください。教育分野ではどのように活用されているのでしょうか。

杉谷氏(以下敬称略):ゲームの仕組みや要素を活用して非ゲーム分野に取り入れることにより、 モチベーションをアップさせたり、愛着を持ってもらったりするのがゲーミフィケーションです。特に人が「やりたくない」と感じてしまうことにアプローチする際に適しています。ゲームに熱中するように、人が夢中になる欲求を喚起し、ついやりたくなるような体験を作るのです。

株式会社セガ エックスディー マーケティング・コミュニケーション課 課長代行 杉谷勝久氏
株式会社セガ エックスディー マーケティング・コミュニケーション課 課長代行 杉谷勝久氏

荻上氏(以下敬称略):教育分野では「モチベーション」と「コミュニケーション」の2つの領域において、ゲーミフィケーションが活用できると考えています。

 クラスに30~40人の児童生徒がいるとして、それぞれの子どものモチベーションにはばらつきがあるはずです。自分から進んで勉強をがんばれる子もいれば、そうでない子もいます。児童生徒が自ら学びたくなるようなモチベーションの向上に、ゲーミフィケーションが役立ちます。

 また、教育現場においては教員同士や教員と保護者のコミュニケーションも重要です。実はこのコミュニケーションにも、ゲーミフィケーションが効果を発揮するのです。

国立大学法人東京学芸大学 学長補佐/教育インキュベーション推進機構 准教授 /OECD日本共同研究プロジェクト プロジェクトリーダー 荻上健太郎氏
国立大学法人東京学芸大学 学長補佐/教育インキュベーション推進機構 准教授 /OECD日本共同研究プロジェクト プロジェクトリーダー 荻上健太郎氏

──コミュニケーションにおけるゲーミフィケーションの活用とは、どのようなことでしょうか?

荻上:職員会議をイメージしてください。多くの学校では、校長先生や教頭先生が一斉に共有事項を伝達するような、昔ながらのスタイルが続いています。時には先生方にとって煩わしい内容が淡々と伝えられることもあるでしょう。そこに「司会をじゃんけんで決める」といった遊び心を取り入れるだけでも、よいアイスブレイクや場づくりのきっかけになります。 これもゲーミフィケーションのひとつです。

 また、教員と保護者が話す場についても、面談形式ではどうしても堅苦しくなり、対立関係が生まれやすいものです。カードゲームなどの要素を取り入れたワークショップ形式にすることで、コミュニケーションがしやすくなります。

 このように、人間関係をより円滑にするための仕掛けとしてもゲーミフィケーションは活用できるのです。

なぜ東京学芸大学がゲーミフィケーションに取り組むのか

──今回、セガ エックスディーが「ゲーミフィケーション研究所」を立ち上げ、東京学芸大学と共同でプロジェクトを実施することになった背景を教えてください。

杉谷:ゲーミフィケーション研究所は、ゲーミフィケーションの発展と普及を目指す目的で、2025年2月に設立されました。ゲーミフィケーションの一般的な認知度は16%[※]と、まだまだ低い状況です。私たちは世の中のゲーミフィケーションへの理解を高め、あらゆる分野でプレイヤーを増やしたいという思いがあります。教育分野もそのひとつです。

荻上:私たち東京学芸大学は、教員養成の国立大学として「堅苦しく、真面目」なイメージを持たれがちです。教育の領域こそ、遊びが持つ余白や余裕を大切にし、産官学連携による新しいチャレンジを創出するため、6年前に教育インキュベーションセンターという組織が設立されました。コンセプトには「Explayground」というキーワードを掲げており、「遊びと学びをシームレスにする」という意味を込めています。ゲーミフィケーションは、このコンセプトにもマッチしていると感じ、ご一緒することになりました。

[※]出典:セガ エックスディー「ゲーミフィケーションに関する意識調査」2024年11月20日

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効率化が進む教育現場、一方で「遊び」がなくなっていることを危惧

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

 IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です


ミヨグラフィ(ミヨグラフィ)

 フットワークが窒素よりも軽いフリーランスフォトグラファー。ポートレート、取材、イベントなど主に人物撮影をしています。英語・中国語対応可能。趣味は電子工作・3Dプリント・ポールダンス。 Webサイト

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森山 咲(編集部)(モリヤマ サキ)

EdTechZine編集長。好きな言葉は「愚公移山」。

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