JMCが運営事務局を務める、教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会(ISEN)は 「令和5年度 学校・教育機関における個人情報漏えい事故の発生状況」調査報告書(第2版)を、11月14日に公表した。
同調査はISENが毎年実施しているもの。学校、公的教育機関、関連組織で発生した、児童・生徒・保護者などの個人情報を含む情報の紛失・漏えい事故について、学校や自治体のWebサイト、報道発表資料、全国紙や地方紙のニュースサイトに公開されている情報をもとに調査し、年度ごとに集計している。第2版は、第1版公表日の令和6年6月27日から11月1日時点までの調査結果を追加して反映している。
同報告書には、令和5年度(令和5年4月1日~令和6年3月31日)に発生した情報セキュリティ事故の集計結果や発生件数の推移、事故の特徴などの調査結果がまとめられている。
今回の調査では、年度始めの4月、行事が重なる10月に事故が多く発生し、「書類」と「インターネットサービス・アプリ」が漏えい経路・媒体となった事故が全体の約70%を占める結果となった。事故発生件数は231件で、平均すると事故1件あたり約612人の個人情報が漏えいしている。漏えい媒体別事故発生件数は、今年7月1日に公表した調査報告書(第1版)と比べ、紛失・置き忘れが9件増加した。
なお、同報告書は例年、全国の教職員向け情報セキュリティ研修で利用されている。さらに、本報告書の調査結果はIPA 独立行政法人 情報処理推進機構や、日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)が発行する資料にも引用されている。
調査項目
- 令和5年度 事故発生件数・個人情報漏えい人数
- 事故発生件数・個人情報漏えい人数 過去19カ年の推移
- 令和5年度 個人情報漏えい人数別 事故発生件数
- 令和5年度 漏えい人数別・学校種別 事故発生件数
- 令和5年度 月別 事故発生件数
- 月別 事故発生件数 過去14カ年の平均値
- 令和5年度 発生場所別 事故発生比率
- 令和5年度 種類別 事故発生比率
- 令和5年度 「紛失・置き忘れ」「盗難」の発生場所別 事故発生比率
- 令和5年度 車上荒らしによる事故発生比率
- 令和5年度 漏えい経路・媒体別 事故発生比率
- 令和5年度 漏えい経路・媒体別 個人情報漏えい人数
- 令和5年度 漏えい経路・媒体別 事故1件あたりの個人情報漏えい人数(平均値)
- 令和5年度 規定違反を伴う事故の発生比率
- 令和5年度 規定違反を伴う「紛失・置き忘れ」事故の発生比率
- 令和5年度 意図しない行為(行為ミス)による事故の発生比率
- 令和5年度 第三者の悪意ある行為による事故の発生比率
- 令和5年度 成績情報が含まれていた事故の発生比率
- 補足:事故の種類 分類名の解説
- 【参考資料】個人情報の不適切な取り扱いに係る処分について
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