Inspire Highと立命館は、探究学習と学部教学を接続する高大連携プログラムの開発を目指して、その実現に必要な連携・協力を行うことに合意し、インキュベーション協定を締結したことを、7月22日に発表した。
近年は多様な学習歴を持つ生徒が増加しており、高校生活での学びと大学での学びのつながりだけでなく、社会課題や将来像を考慮しながら大学で学ぶ目的意識をどのように形成するかが重要となっている。そのうえで、高校生の探究学習などにおける問題意識やビジョンをどのように大学教学で高度化するのか、実現にはどのような基礎学力が必要なのかなど、一連のプログラムとして展開するための検討が必要となっている。
立命館は、2030年に向けた中期計画において「次世代研究大学」を目標に、「イノベーション・創発性人材の育成」を掲げている。その中で、自ら問いを設定し、前例にしばられない解決策を具体的に立案、実行していく人材の育成目指している。
Inspire Highは、「一人ひとりのウェルビーイングと世界平和の実現」をビジョンに掲げており、世界とつながる探究的な学びを手軽に教室で実践できるEdTechプログラム「Inspire High」を全国の中学校・高校に提供。「世界中の10代をインスパイアする」をミッションとしている。
このような背景において、両者は高校現場での探究学習の実態をさらに深く研究するとともに、「探究学習と学部教学を接続する高大連携プログラム」開発に向けてインキュベーション協定を締結。立命館が3年前からatama plusと実施している学部指定単元AI学習プログラム「UNITE Program」を活用した、総合型選抜入試のさらなる発展と仕組みの構築を目指す。
具体的には、「UNITE Program」で実現したことに加えて、これまでの特別入試が抱えていた課題を解決していく。学部ごとのアドミッションポリシーに適う受験生の獲得につなげるべく、「UNITE Program」による「大学・学部で学ぶための基礎学力の担保」に加えて、「社会課題をもとにした興味関心と意欲の喚起(使命感醸成)」「使命を実現するための学部の学び理解」が三位一体となったプログラムを検討する。
あわせて、受験生がどこからでも参加可能なプログラムを実現すべく、対面を前提としたプログラムにあった物理的制約を超えて、DX化したシステム導入の検討を行う。
さらに、社会にとって価値のあるプログラムにすべく、立命館にないノウハウをもつ学外の企業・団体の知見を積極的に取り込んで、相互に創発しうる場(プラットフォーム)を構築する。
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