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全国の中学・高校のSTEAM教育を支援する「アラムコSTEAMチャレンジ」がスタート

 みんなのコードとアラムコ・アジア・ジャパンは、STEAM教育普及に関するパートナーシップを締結し、STEAM学習における教材の不足を支援する「アラムコSTEAMチャレンジ」を開始。そのキックオフセレモニーが7月2日、町田市立南成瀬中学校で行われた。

 サウジアラビアの総合エネルギー・化学企業であるアラムコは、教育を企業発展の要と位置づけ、1940年代から訓練・能力開発プログラムを展開している。

 同社の日本現地法人であるアラムコ・アジア・ジャパンも、日本の地域社会の発展を支える取り組みを行っている。一例として、15年以上にわたり、沖縄の海洋環境の研究から、次世代の科学技術人材育成、サンゴ保全・再生に至るまで多様な活動を支援。このようなプログラムを通じて、日本の子どもたちがテクノロジーや環境科学等に親しみ、世界的な視点を持ち、社会的課題に取り組む力を身につけることを応援しているという。

 みんなのコードは「誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする」をビジョンに掲げ、全国でテクノロジー教育の普及活動を推進するNPO団体。この度のパートナーシップ締結により実施する「アラムコSTEAMチャレンジ」では、全国で5000名の中高生がハードウェア教材(STEAM教材)を使った授業を受けることでテクノロジーに親しみ、社会課題に取り組む力を身につけることを目指す。

 キックオフセレモニーの前には、南成瀬中学校3年生のうち、希望者が参加する模擬授業が行われた。講師を務めたのは中学校の技術分野の元教員で、現在はみんなのコードに所属する千石一朗氏。生徒はTFabWorksが提供するSTEAM教材「タコラッチ」のセンサーを用いて、手をかざすと箱のフタが開閉するプログラミングなどを体験した。

模擬授業の様子
模擬授業の様子

 同校は授業時数特例校として3年生の技術分野の授業時数を増やしており、1学期はSctarchによるプログラミングを学んでいる。2学期からは今回の模擬授業で用いたタコラッチで、ハードウェアを取り入れたプログラミング教育にも取り組んでいく。

 模擬授業に参加したある生徒は「もともとプログラミングが大好きで、日ごろからPythonやHTMLなどに触れているが、ハードウェアのプログラミングは初めて。モノを動かすのはワクワクする体験だった」と話してくれた。

 キックオフセレモニーには、アラムコ・アジア・ジャパンの代表取締役社長を務めるアブドゥラ・ジャスタニア氏が参加。「私たちの目標は、未来を創り出す力強い次世代を育成すること。未来を彩る、新たな挑戦を共に楽しみましょう」とあいさつした。

アラムコ・アジア・ジャパン株式会社 代表取締役社長 アブドゥラ・ジャスタニア氏
アラムコ・アジア・ジャパン株式会社 代表取締役社長 アブドゥラ・ジャスタニア氏

 また、みんなのコードの代表理事である利根川裕太氏は「アラムコが掲げる『エネルギーで未来を作っていく』というビジョンと、みんなのコードの『誰もがテクノロジーを創造的に楽しむ国にする』というビジョンが目指すものは同じだと感じた。ここにいる全員でプロジェクトを成功させたい」とコメントした。

特定非営利活動法人みんなのコード 代表理事 利根川裕太氏
特定非営利活動法人みんなのコード 代表理事 利根川裕太氏

 南成瀬中学校の杉浦元一校長は「今回の教材を生徒が活用することは『こんなこともできるんだ』『もっとできることがあるんじゃないか』と、モチベーションを上げるきっかけになったと思う。そのモチベーションを、困っている人を助けたり、世の中をよりよくしたりできるという自信につなげていけたら」と話した。

町田市立南成瀬中学校 杉浦元一校長
町田市立南成瀬中学校 杉浦元一校長

 さらに、セレモニーにはサウジアラビア大使館よりガーズィー・ファイサル・エス・ビンザグル駐日大使が登壇。「大きなことは小さな一歩から始まる。今日、この学校でその第一歩を目の当たりにしていると感じた」と述べた。

サウジアラビア大使館 ガーズィー・ファイサル・エス・ビンザグル駐日大使
サウジアラビア大使館 ガーズィー・ファイサル・エス・ビンザグル駐日大使

 「アラムコSTEAMチャレンジ」は7月19日18時まで参加校を募集している。内容は以下の通り。

  • STEAM教材の無償提供(教材リストより選定可)
  • STEAM教材を使った授業事例の共有
  • STEAM教材の使い方に関する動画の配信
  • 授業やSTEAM教材に関する質問・相談の受付

 さらに、希望校を対象にみんなのコードによる伴走支援を行う。支援内容として、個別相談や授業計画等のサポート、授業の見学・助言・授業後の振り返りなどが予定されている。伴走校は5校程度で、採択時に決定される。

 募集対象は、中学校、義務教育学校(後期課程)、高等学校、中等教育学校、特別支援学校(中学部・高等部)、および都道府県市区町村の教育委員会で、学校または教育委員会の単位での応募を受け付ける。私立学校などは対象に含まれない。

 採択件数は40校で、申請担当者が中学校「技術・家庭科(技術分野)」または高等学校「情報科」の普通免許状を有する女性教員の枠となる「女性教員応援枠」(2割程度)、申請担当者が中学校「技術・家庭科(技術分野)」または高等学校「情報科」の普通免許状を有し、専任として採用されてから5年目までの枠となる「初任者応援枠」(1割程度)が設けられる。

 事業期間は9月2日~2026年2月27日。採択校には、1校あたり50万円相当のSTEAM教材が無償提供される。教材は4種類で、応募時にいずれかを選択する必要がある。また、教材によって提供個数が異なる。

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