アシタのジュギョウ運営局は、教員の働き方改善の一助となるため、特に若手の教員への授業作りをサポートする目的で小中高・特別支援学校の教員個人向けWebサービス「アシタのジュギョウ」をリリースしたことを、5月17日に発表した。利用料金は月額300円で、3カ月間の無料トライアルを利用できる。
アシタのジュギョウ運営局では、特に毎日の基本的な教員の業務に関して2つの問題があると感じている。
- 学習指導案(授業案)を応用可能な形で共有する仕組みがない。
- スケジュール(週案)をデジタル管理することが難しい。
これらを解決することが、授業作りに慣れていない若手の教員、またこれから教員を目指す人たちにとって働きやすい環境を実現できるのではないか、さらには情熱のある人が教員を目指しやすい社会になるのではないかと考え、「アシタのジュギョウ」は開発された。
問題に対して「アシタのジュギョウ」では、以下のようなアプローチを行う。
1.学習指導案(授業案)を応用可能な形で共有する仕組みがない
授業案を共有するサイトはあるものの一般的な情報が多く、「この単元のこの部分を教える授業」が探せるサービスは少ないのが現状と言える。また、既存のサイトでは授業案の閲覧はできるが、それを自分の環境(多くの場合は授業計画ノート)に写し、自分流に改変するという作業が必要だった。また、授業案を共有しようとする際にも、共有用にデータを作り直す手間があった。
そこで、普段準備している授業をそのまま誰もが利用できる形で共有できることが必要だと考え、「アシタのジュギョウ」では授業作成、管理、共有がシームレスにできるようにした。教科やキーワードで授業を検索し、気になった授業があればそれを自分のリストに入れ、そのまま編集できる。
2.スケジュール(週案)をデジタル管理することが難しい
教員は「時間」ではなく「コマ」で動くため、スケジュール管理はやや特殊と言える。そのため汎用的なスケジュール帳やアプリは使いづらい場面があり、多くの教員は「週案」と呼ばれるコマ(校時)で区切られた紙のスケジュール帳を使用している。しかしアナログであるため以下のようなデメリットが存在する。
- 時間割を毎回書き写す必要がある。
- 時数(授業回数)は目視によって数えなければいけない。
- 視認性をよくするためには自分で色分けなどの工夫が必要。
- サイズとして大きくなりがちで、携帯性が悪い。
- 学校外でスケジュールの確認ができない。
- 修正が面倒。
そこで「アシタのジュギョウ」では、作成した授業をコマに割り当てられるカレンダーを採用している。
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