みんなのコードは、「子どもたちの創造的活動機会の必要性に関する提言」を4月16日に発表した。
現在、日本では公教育におけるGIGAスクール構想によって児童生徒に1人1台端末が支給され、デジタル端末の教育的な活動が進んでいる。一方で、子どもたちがそれらの端末を活用して自身の興味を深めつつ、自由に活動する機会を充足するのは学校の中だけでは難しいという現状が存在する。また、家庭の経済格差や地域間の差などによって、学校外で創造的な活動をする機会格差も生じている。
かつては、創造性の具現化には「技能」や「技能を磨くための環境」が必要だったことから、創造力に対する苦手意識が生まれやすい状況が存在していたと考えられる。一方で、テクノロジーを活用すれば思いついたアイデアやイメージを、従来よりも容易に形にできることから、みんなのコードはテクノロジーを使う機会の普及によって、創造力を育みやすい環境を作れると指摘する。
また、タブレット端末やスマートフォンといったデジタルデバイスが広く普及しているものの、子どもが好きな時にそれらを自由に使えるかどうかは、地域間・家庭間の格差などによって差が生じている。みんなのコードは、この差が存在する限りテクノロジーが進化しても子どもの可能性や未来の選択肢の格差は埋まらないと訴える。
「子どもたちの創造的活動機会の必要性に関する提言」は、こういった現状を受けて、まだ誰も見たことのない未来を生きていく子どもたちが、どんな事情にあっても自身の未来を自由に描ける社会を作るべく、子どもたちが無料で新しいテクノロジーに触れつつ自由な活動が可能な居場所を全国に普及させるべきだとの考えから発表された。
今後は、みんなのコードがすでに運営している3つの居場所における先行事例に加えて、全国の自治体、政府関係者、専門家、企業とともに仮説検証や実証実験を行いつつ、新たな運営形態を探っていくという。
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