チエルは、学校現場におけるPC教室の整備・バージョンアップを支援する「PC教室・導入支援活用パック」の提供をスタートしたことを、12月19日に発表した。
文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」によって、全国の小中学校には1人1台端末が配備された。一方で、同省は2022年12月に「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について」という通知を出し、「個別の端末では性能的に実現が困難な学習活動を効果的に行うことができる空間として捉え直した上で、高機能化や他の学習空間との有機的な連携・分担を図りながら、個人やグループでの活動が可能な自由度の高い空間とすることが望ましい」と、PC教室の重要性を再定義した。
この通知を受け、全国の学校現場ではPC教室をもっと有効活用しようとの機運が高まっている。さらに2023年度補正予算では、学校現場でのICT活用を支援する「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」が盛り込まれた。「DXハイスクール」ではICTを活用した文理横断の探究的な学びを強化する学校などに、必要な環境整備の経費を支援するとしている。
そこで同社は、学校現場のPC教室の整備・バージョンアップを支援すべく「PC教室・導入支援活用パック」を用意した。同パックは、PC教室の利便性向上と安定運用に欠かせない「授業支援」「中間モニター/プレゼンセレクター」「システム環境復元」の3つの機能の高度化を実現する製品をセットで提供するもの。学校や教育委員会はこのパックを利用することで、PC教室の多面的な整備・バージョンアップを効果的に実践することが可能となる。
政府・文部科学省の方針で、大学教育段階でデジタル・理数分野への取り組みが進んでいる。その政策効果を最大限発揮するためにも、高等学校段階におけるデジタルなど成長分野を支える人材育成の抜本的な強化が必要とされている。同社はPC教室の整備・バージョンアップの支援を通じて、デジタル分野の担い手育成に貢献する。
「PC教室・導入支援活用パック」の内容は以下の通り。
1.授業支援システム「CaLabo LX(キャラボ エルエックス)」
PC教室の授業運営に必要な画面送受信と、ファイルの配布・回収などの機能を網羅している。グループワークに最適で、ペアプログラミングなどの学習も行える。「DXハイスクール」が求める情報処理の授業やICTを活用した文理横断の探究的な学びを効率よく進められる。
2.高解像度の中間モニター/プレゼンセレクター「S600-OP(エス600オーピー)」
Video over IP方式で高精細画像を転送するシステム。高解像度の4K対応で細部まで鮮明に映せる。アクティブラーニング教室にてプレゼンセレクターとして利用することで、教員/共有ソースと学生ソースを教室に設置された複数のプロジェクターおよび電子黒板に転送可能。発表者のプレゼンをスムーズにし、円滑な授業運営を支援する。
3.システム環境復元「WinKeeper(ウィンキーパー)」
「WinKeeper」はコンピュータ教室向けに26万ライセンスの導入実績を持つ、教育現場で選ばれるシステムリカバリソフト。フォルダやファイル単位で必要な部分だけを確実に復元する。タイマー設定でパソコンの電源ON/OFFを管理できる。
「WinKeeper」のプログラム実行管理は単にプログラムの実行を制限するだけでなく、時間帯によって許可/遮断をすることが可能。授業中はインターネットを許可し、昼休みだけインターネットを遮断することで電気代を抑えることが期待できる。
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